「育休で男性の家事時間が増えた国なし」——”取るだけ育休”の限界を婚活カウンセラーが徹底解説
男性の育児休業取得率が過去最高を更新した一方で、「育休を取っても男性の家事時間は増えていない」という趣旨の報道が話題になりました。育休取得はたしかに前進です。しかし、婚活・結婚生活の現場で17年以上、2万人以上の相談に携わってきた立場から言えば、「育休を取ったかどうか」と「家庭運営を共に担っているかどうか」は、別の指標として見る必要があります。
この記事では、報道の見出しをそのまま受け取るのではなく、根拠となる一次データを可能な限りたどりながら、①育休取得(制度利用)②育児をする③家事をする④家庭運営をする、という4段階の違いを整理します。そのうえで、婚活・結婚生活において本当に確認すべきなのは「育休を取るかどうか」ではなく、「家庭というプロジェクトを共同で運営する姿勢があるかどうか」だという結論をお伝えします。

- 結論|「育休を取る」と「家庭運営を担う」は別の指標
- 「育休で家事時間が増えた国なし」は本当か——一次情報を検証する
- 「取るだけ育休」とは何か——正式な学術用語ではない便宜的な表現
- 育休取得・育児・家事・家庭運営——4段階で分けて考える
- 男性の育休取得率の推移と40.5%の意味
- 「取得率」と「取得期間」は別の指標
- 家事・育児時間の男女差——社会生活基本調査から
- 「名もなき家事」とメンタルロードとは何か
- 「手伝う」型と「共同運営」型の違い
- なぜ「手伝う」という言葉が引っかかるのか
- 一人暮らし経験は家事力の証明になるか
- 実家暮らし=家事ができない、は思い込みか
- 婚活デートで分かる生活力のサイン
- 結婚前に聞いておきたい10の質問
- 育休中の1日シミュレーションで分かるすれ違い
- 家事外注という選択肢をどう考えるか
- 高年収なら家事は免除される、は本当か
- 復職後に起きやすい「ワンオペ化」の問題
- 「家庭運営力」という独自概念
- 家庭運営力がある人の5つの特徴
- この記事が「男性は家事をしない」と断定しない理由
- 女性側にも求められる歩み寄りとは
- 「育休は意味がない」と結論づけない理由
- 海外の研究をそのまま日本に当てはめない
- 相関と因果を混同しないための視点
- 婚活で確認すべき家事・育児観5項目
- 家事・育児観はいつ・どう確認するか
- プロフィールや会話から読み取れるサイン
- 婚活現場のリアルケース8選
- 家庭運営がうまくいくカップル・すれ違うカップルの特徴
- 家庭運営力を育てる「気づき→行動」のプロセス
- モデルアンケートで見る家事・育児意識
- 家事・育児観セルフチェック15項目
- まとめ|大切なのは「共同運営」できるかどうか
- よくある質問(FAQ)
🏠結論|「育休を取る」と「家庭運営を担う」は別の指標
今回の報道をめぐる議論を整理すると、伝えたいことは一つです。育休を取得することと、家庭運営を共に担うことは、同じではありません。男性の育休取得率が上がること自体は歓迎すべき変化ですが、「取得率が上がった=家庭内の役割分担が対等になった」と短絡的に結びつけるのは早計です。
婚活・結婚生活の相談の現場で繰り返し見てきたのは、育休を取得した男性の中にも、家事・育児を主体的に担う人と、育休期間を「休み」として過ごしてしまう人の両方が存在するという事実です。逆に、育休を取らなくても、日常的に家事・育児・家庭運営を積極的に担っている男性も数多くいます。婚活で本当に確認すべきは、「育休を取るかどうか」という制度利用の有無ではなく、家庭という共同プロジェクトを一緒に運営していく姿勢があるかどうかです。
「育休を取ります」という言葉を、結婚相手を選ぶ決め手にする方が増えています。しかし相談の現場で本当に成婚後の満足度に関わってくるのは、育休という制度の話ではなく、日々の生活の中で家事や育児をどう分担し、どう話し合っていくかという「運営の姿勢」の方だと感じています。
🔍「育休で家事時間が増えた国なし」は本当か——一次情報を検証する
この記事の出発点となった報道は、毎日新聞の記事(2026年9月11日配信)です。この記事自体は現時点でアクセスができなかったため、見出しの表現をそのまま採用するのではなく、関連する一次資料・学術文献を独自にたどって検証しました。誠実な情報発信のため、確認できたことと確認できなかったことを明確に分けてお伝えします。
単一の「決定的な1本の研究」は確認できなかった
「育休を導入した国で男性の家事時間が増えた例がない」と明言している、単一の決定的な学術論文は、今回の調査では特定できませんでした。一方で、この主張と関連が深い学術的なレビュー論文として、ドイツの経済研究所DIW Berlinが公表した文献レビュー「Daddy Leave: Does It Change the Gender Division of Domestic Work?」(Pia S. Schober、DIW Roundup No.46、2014年)が存在します。この論文は、ドイツ・スウェーデン・カナダ・アメリカ・イギリス・オーストラリア・ノルウェー・ケベック(カナダ)など複数国・11本の個別研究を横断的に整理したものです。
| 研究(対象国) | 主な知見 |
|---|---|
| Ekberg他(2013・スウェーデン) | 父親月(1か月の割当制育休)導入後も、家事分担に有意な変化は確認されず |
| Hosking他(2010・オーストラリア) | 短期間の育休取得と家事分担の間に明確な関連は見られず |
| Wrohlich他(2012・ドイツ) | 育休改革後も家事時間の配分に大きな変化は確認されず |
| Rehel(2014・アメリカ) | 比較的長期間の休業を取った父親では、育児への関与度が高まる傾向 |
| Kotsadam・Finseraas(2011・ノルウェー) | 父親割当制導入後、家事分担についての夫婦間の意識・満足度に一定の改善 |
出典:Schober, P. S. (2014). “Daddy Leave: Does It Change the Gender Division of Domestic Work?” DIW Roundup No.46, DIW Berlin(複数の個別研究を統合したレビュー論文)。
このレビューが示す全体像は、「家事時間は一切増えない」という単純な結論ではなく、短期間の育休では家事分担への効果は限定的である一方、育児時間・育児への関与については一定の改善が見られる研究が多く、効果は休業期間の長さや国の制度設計によって異なる、という混在した結果です。「家事」と「育児」を分けて見ると、育児時間への好影響を示す研究の方が相対的に多く、家事(掃除・洗濯・料理など)への効果はより限定的、という傾向が読み取れます。
OECDの報告書はむしろ逆の傾向を示している
2025年10月に公表されたOECD「Paid Leave for Fathers」報告書の概要では、父親の育休取得が父親の家庭内での無償労働(家事・育児を含む)への関与を高める傾向がある、とする趣旨が示されています。これは「育休は家事時間の増加につながらない」という報道の見出しとは、方向性が異なる知見です。一次資料同士でも結論が一致しないケースがあるという事実は、報道の見出しだけで結論を出すことの危うさを物語っています。
日本国内のデータではどうか
日本国内に対象を絞ると、総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」(調査期日2021年10月20日)では、6歳未満の子どもがいる夫婦の家事関連時間は、前回2016年調査と比較して夫は1日あたり31分増加(1時間54分)、妻は6分減少(7時間28分)という結果が示されています。男女差は前回より25分縮小したものの、依然として夫婦間で5時間34分の差があります。この推移だけを見れば、「日本国内では男性の家事関連時間はむしろ増加している」というのが、確認できる一次データに基づいた正確な言い方です。
| 2016年調査 | 2021年調査 | 増減 | |
|---|---|---|---|
| 夫(家事関連時間) | 1時間23分 | 1時間54分 | +31分 |
| 妻(家事関連時間) | 7時間34分 | 7時間28分 | -6分 |
出典:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」(6歳未満の子どもがいる夫婦・共働き世帯を含む)。「家事関連時間」は家事・介護・看護・育児・買い物の合計時間。
ここで重要なのは、「家事関連時間」という統計上の分類には育児時間も含まれているという点です。育休取得率の上昇と育児時間の増加が結びついている可能性はある一方、狭い意味での「家事」(炊事・掃除・洗濯など)だけを取り出した場合の男女差の縮小幅は、育児時間ほど大きくない可能性があります。統計の「家事」がどこまでを含む数字なのかを確認しないまま議論すると、誤った理解につながりやすい点に注意が必要です。
「家事」と「育児」、「取得率」と「取得期間」、「増えなかった」と「減った」——似ている言葉ほど、定義を確認してから議論する必要があります。
📎「取るだけ育休」とは何か——正式な学術用語ではない便宜的な表現
「取るだけ育休」は、厚生労働省などが定める正式な行政用語や学術用語ではなく、育休を取得しながら家事・育児にほとんど関与しない状態を指す、メディアや世間で使われるようになった便宜的な表現です。この記事でもこの言葉を使用しますが、育休を取得した男性のすべてが「取るだけ育休」に当てはまるわけではないという前提を、あらかじめ明確にしておきます。
実際には、育休期間を通じて育児・家事に主体的に関わり、復職後もその関わりを継続する男性も多く存在します。「取るだけ育休」という言葉が独り歩きし、育休を取得した男性全体に否定的なレッテルを貼ることは、この記事の意図するところではありません。
🧩育休取得・育児・家事・家庭運営——4段階で分けて考える
今回のテーマを正確に理解するために、婚活・結婚生活の現場でよく使う4段階の整理を紹介します。この4段階は、①制度を利用したかどうか、②育児という行為をしているかどうか、③家事という行為をしているかどうか、④家庭全体の運営に関わっているかどうか、という異なる次元を区別するためのものです。
=制度を利用した
=子どもの世話をする
=家事タスクを担う
=計画・分担・調整まで担う
①〜④は独立した段階ではなく、後の段階に進むほど関わりの範囲が広がっていくイメージです。①のみで止まる状態が、いわゆる「取るだけ育休」に近い状態です。
④の「家庭運営」とは、家事や育児の個別タスクをこなすだけでなく、何が必要かに気づき、優先順位を考え、パートナーと相談し、役割を調整し、うまくいかなければ見直す、という一連のマネジメントを指します。この記事では、①〜③だけでなく④まで担っている状態を「共同育児」「共同運営」と呼びます。育休取得はあくまで①の入り口にすぎず、④に到達しているかどうかは、育休の有無だけでは判断できません。「共働き・共家事・共育児」前提の婚活プロフィール攻略法を解説した記事でも紹介しているとおり、こうした共同運営の姿勢を最初から明確に打ち出すプロフィールは、婚活市場でも評価されやすくなっています。
📈男性の育休取得率の推移と40.5%の意味
厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」によると、男性の育児休業取得率は40.5%となり、過去最高を更新しました。10年前には1割にも満たなかった水準から見れば、大きな前進です。この数字自体は、社会全体で男性の育休取得が当たり前になりつつあることを示す、意味のあるデータです。
出典:厚生労働省「雇用均等基本調査」各年度版。2015・2020年度頃の数値はおおよその推移を示すための概数です。
ただし、この記事で強調したいのは、取得率の上昇そのものと、家庭内の役割分担が対等になったかどうかは、別の問いであるということです。取得率は「制度を利用した人の割合」を示す指標であり、育休期間中に何をしていたか、復職後にどう役割が変化したかまでは説明しません。取得率の数字を見て安心してしまうと、次に述べる「取得期間」や「実際の関わり方」という重要な論点を見落としてしまいます。
🗓️「取得率」と「取得期間」は別の指標
男性の育休を語るうえで見落とされがちなのが、取得率と取得期間は別の指標だという点です。厚生労働省の調査では、男性の育休取得期間は依然として「2週間未満」の短期取得が一定割合を占めており、女性の取得期間(多くが半年〜1年程度)とは大きな差があります。
短期間の育休は、里帰り出産のサポートや出生直後の慌ただしい時期を乗り切るうえでは意味がありますが、育児・家事のスキルを本格的に身につけ、家庭運営の一端を担えるようになるまでには、一定の期間が必要になる場合が多いという指摘もあります。前述のDIW Roundupのレビューでも、短期間の育休より長期間の育休の方が、育児への関与の変化が大きい傾向が示されています。「育休を取ったかどうか」だけでなく、「どのくらいの期間、何を担ったか」まで見ることが大切です。
📊家事・育児時間の男女差——社会生活基本調査から

先述の総務省「令和3年社会生活基本調査」のデータをあらためて詳しく見ていきます。6歳未満の子どもがいる夫婦を対象にした家事関連時間の男女差は、依然として大きな開きがあります。
出典:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」。「家事関連時間」は家事・介護看護・育児・買い物の合計。共働き・専業主婦(主夫)世帯を含む夫婦全体の平均。
男女差は前回2016年調査の約6時間から5時間34分へと縮小しましたが、依然として妻の家事関連時間は夫のおよそ4倍という水準です。なお、この調査で示されている日本の男女差は、アメリカなど諸外国の同種調査と比較しても大きい部類に入るとされています。ただし、国によって家事の定義や調査方法、労働時間の慣行が異なるため、単純な国際比較には注意が必要です。
共働き世帯でも偏りは残る
共働き世帯に限定しても、家事・育児時間の男女差は残っています。「共働きだから対等」という前提は、実態と一致しないケースが多いというのが現場の実感です。共働き夫婦の家事分担の最新事情について、うまくいく夫婦・破綻する夫婦の違いを解説した記事もあわせてご覧ください。
🧺「名もなき家事」とメンタルロードとは何か
家事・育児の負担を語るうえで欠かせないのが、「名もなき家事」という考え方です。これは、掃除・洗濯・料理といった目に見えるタスクとは別に、日々の生活を回すために必要な、名前のつきにくい細かな作業や気配りを指す言葉です。
料理/洗濯/掃除/皿洗い/ゴミ出し
献立を考える/日用品の在庫を把握する/保育園の持ち物を管理する/体調の変化に気づく/予定を調整する
「名もなき家事」は学術上の統一定義があるわけではなく、生活の中で使われるようになった一般的な表現です。
「メンタルロード」とは、こうした名もなき家事を含め、家庭内で「気づき、考え、段取りをする」という認知的な負担を指す概念です。皿洗いや掃除など目に見えるタスクを分担していても、「何が必要かに気づき、段取りをする」という部分が一方に偏っていると、負担感の差は解消されません。育休取得率や家事時間の統計だけでは、このメンタルロードの偏りは見えにくいという点が、今回の議論を難しくしている一因です。
🤝「手伝う」型と「共同運営」型の違い
| 観点 | 「手伝う」型 | 「共同運営」型 |
|---|---|---|
| 役割意識 | 家事・育児は本来相手の仕事 | 家事・育児は二人で担うもの |
| 行動の起点 | 頼まれてから動く | 自分で気づいて動く |
| 計画・段取り | 相手に任せる | 一緒に考え、分担する |
| トラブル時 | 相手に判断を求める | 自分で判断し対応する |
| 相手の評価 | 「やってくれたら助かる」 | 「一緒にやっている」という安心感 |
現場での相談内容をもとに整理した一般的な傾向であり、個人差があります。
「手伝う」型と「共同運営」型の違いは、家事・育児の実施時間の長さだけでは測れません。同じ1時間の家事をしていても、「言われたからやる」のか「気づいてやる」のかで、パートナーの受け止め方は大きく変わります。
💭なぜ「手伝う」という言葉が引っかかるのか
「家事を手伝うよ」という言葉自体に悪意がないことは多くの場合明らかです。しかし、この言葉には「家事・育児の主担当は相手であり、自分は補助的な立場である」という前提が、無意識のうちに含まれてしまうことがあります。婚活・交際中にこの言葉を聞いた女性が、将来への不安を感じるケースは実際に少なくありません。
大切なのは、言葉狩りのように「手伝う」という表現そのものを禁止することではなく、その言葉の背景にある役割意識に気づき、パートナーと率直に話し合うことです。悪気なく「手伝う」と言ってしまう男性は多いため、指摘された際に否定的に受け止めず、意識を確認するきっかけとして捉えることが建設的です。
🏢一人暮らし経験は家事力の証明になるか
婚活のプロフィールで「一人暮らし歴◯年」という情報は、家事力を判断する材料の一つとして見られがちです。しかし、これはあくまで参考情報の一つにすぎません。一人暮らしでも、外食・宅配・家事代行サービスを中心に生活していて、家事スキルがほとんど身についていない方もいます。一人暮らし経験の長さだけで「家事ができる」と判断するのは早計です。
一人暮らしでも家事をしていない場合の見分け方
会話の中で「自炊はしますか」「掃除はどのくらいの頻度でしていますか」など、具体的な生活の様子を尋ねてみると、実際の家事スキルが見えてきます。一人暮らし歴という情報よりも、日々の生活の中で何を自分でこなしているかという具体的な内容の方が、参考になります。
🏡実家暮らし=家事ができない、は思い込みか
逆に、「実家暮らしの人は家事ができない」という思い込みも、実態とは限りません。実家に住んでいても、家族の一員として日常的に料理・掃除・洗濯を担っている方もいれば、一人暮らしでも家事をほとんどしていない方もいます。居住形態だけで家事力を判断せず、実際の生活の中身を確認することが大切です。
👀婚活デートで分かる生活力のサイン

初期の婚活デートでも、生活力や家事・育児への姿勢を推し量れるさりげないサインがあります。次のような行動や発言は、参考になる観察ポイントです。
- お店選びや予約など、事前の段取りを自分から行っているか。
- 店員への対応が丁寧かどうか。
- 自分の家事や生活について、具体的なエピソードで話せるか。
- 「そういうのは母親(女性)がやるものでしょ」といった発言がないか。
- 相手の予定や体調にさりげなく気を配れているか。
これらはあくまで参考情報であり、1回のデートで人物像のすべてが分かるわけではありません。継続的な関わりの中で確認していく姿勢が大切です。デート代の支払い方にも、価値観が表れることがあります。婚活デートの支払いは奢りか割り勘か、男女のお礼マナーと本音の温度差を解説した記事にあるように、支払いへの姿勢そのものより、相手への配慮や気配りの表れ方として観察するとよいでしょう。
❓結婚前に聞いておきたい10の質問
真剣交際以降、結婚を具体的に意識する段階では、次のような質問を通じて、家事・育児に対する価値観をすり合わせておくことをおすすめします。
- 普段、自分でどんな家事をしていますか。
- 家事は誰かに教わりながら覚えたいと思いますか。
- 共働きを続けたいか、どちらかが家庭に入ることを望むか。
- 育休を取得したいと思いますか。期間はどのくらいを想定していますか。
- 家事代行や宅配サービスなど、外注についてどう考えますか。
- 子どもの体調不良など急なトラブルには、どちらが対応しますか。
- 家計管理は誰がどのように行いますか。
- 親との関わり方(同居・近居・サポートの頼み方)をどう考えますか。
- 「名もなき家事」のような細かい作業について、どちらが気づいて動く想定ですか。
- 分担がうまくいかないとき、どう話し合いたいですか。
これらの質問は、相手を試すためではなく、二人で家庭をどう運営していきたいかを一緒に考えるための材料です。共働き夫婦の家事分担の最新事情を解説した記事にある実例も、質問を具体化する参考になります。
🕐育休中の1日シミュレーションで分かるすれ違い
「育休を取る」という言葉だけでは、実際の生活がどう変わるかは伝わりません。次のような1日のシミュレーションを、二人で具体的に想像してみることをおすすめします。
朝:授乳・おむつ替え・上の子の準備は誰が担当するか。
日中:家事(洗濯・掃除・買い物)と育児(あやす・寝かしつけ)をどう分けるか。
夕方:夕食の準備、パートナーの帰宅後の引き継ぎはどうするか。
夜間:夜泣き対応は交代制か、どちらかが主に担当するか。
急な発熱時:どちらが仕事を調整して対応するか。
このように具体的な場面を想像すると、「育休は取るつもりです」という言葉だけでは見えてこなかった、実際の役割分担のイメージのズレに気づきやすくなります。育休を取得する前に、こうしたシミュレーションを一度話し合っておくことは、復職後のすれ違いを防ぐうえでも有効です。
🧹家事外注という選択肢をどう考えるか
家事代行サービスや宅配食材、ベビーシッターなどの外注サービスを活用することは、夫婦どちらかの負担を減らす有効な手段の一つです。「家事は夫婦のどちらかが完璧にこなすべき」という思い込みを手放し、外部サービスを取り入れることも、家庭運営の一つの形として前向きに検討する価値があります。
ただし、注意したいのは、外注を「家事から降りるための言い訳」にしてしまうケースです。外注サービスの手配や管理そのものも、実は「家庭運営」の一部です。外注を導入する場合も、どのサービスを使うか、費用をどう負担するかといった意思決定を、二人で相談しながら進めることが大切です。
💴高年収なら家事は免除される、は本当か
「自分は仕事で稼いでいるから、家事・育児は免除されるべきだ」という考え方が、婚活相談の現場でまれに見られます。ハイスペ男性ほどモラハラ気質になりやすいのか、データから見る特徴と結婚前に見抜く方法を解説した記事でも触れていますが、高年収であることと、家庭内での役割分担のあり方は、本来別の問題です。
高年収世帯では、その収入を活かして家事代行や外注サービスを積極的に取り入れ、夫婦双方の負担を減らすという選択も可能です。これは家事を「免除される」こととは異なり、収入を活かして家庭運営の負担を賢く分散させる、一つの前向きな工夫と捉えることができます。大切なのは、外注するにせよ自分たちで担うにせよ、その方針を二人で合意のうえ決めているかどうかです。結婚相手に「年収800万円男性」を求めるのは高望みか、リアルな実態を解説した記事でも触れていますが、年収の高さだけで結婚生活の満足度が決まるわけではありません。
また、収入や社会的地位への自信が、家庭内での一方的な決定権の主張につながってしまうケースもあります。モラハラ予備軍を見抜くチェックリストをまとめた記事にもあるように、経済力を理由に相手の意見を軽視する姿勢が見られないかどうかも、婚活の段階で確認しておきたいポイントです。
🔁復職後に起きやすい「ワンオペ化」の問題
共働きで役割は比較的近い
在宅時間が長い側に家事・育児が集中しやすい
元の分担に戻らず偏りが固定化することがある
すべての家庭に当てはまる法則ではなく、相談現場で見られる一つの典型パターンです。
育休期間中、在宅時間の長い側(多くの場合は産休・育休を長く取る女性側)に家事・育児が集中しやすく、その分担バランスが、双方の復職後もそのまま固定化してしまうケースが見られます。男性の育休が短期間で終わり、先に職場復帰することで、育児・家事の主導権や勝手が女性側に偏ったまま定着してしまう、というパターンです。復職後に「気づけばワンオペ育児になっていた」という相談は、現場でも少なくありません。
これを防ぐには、育休期間中から「復職後にどう分担を戻すか」を意識的に話し合っておくことが有効です。育休が終わったタイミングで自動的に分担が見直されるわけではないため、節目ごとに二人で確認する機会を持つことをおすすめします。
⚙️「家庭運営力」という独自概念
ここまでの整理を踏まえ、この記事では「家庭運営力」という独自の概念を提案します。家庭運営力とは、家事・育児の個別タスクをこなす能力だけでなく、家庭内で何が必要かに気づき、優先順位を考え、パートナーと相談し、役割を調整し、うまくいかなければ見直すという、一連のマネジメント能力を指します。
育休取得率や家事時間といった数字は、家庭運営力の一部を映し出す指標にはなり得ますが、それがすべてではありません。育休を取得していなくても家庭運営力が高い人もいれば、育休を長期間取得していても家庭運営力が育っていない人もいます。婚活で本当に見極めるべきは、この家庭運営力の有無だと考えています。
✨家庭運営力がある人の5つの特徴
- 気づく力——言われる前に、家庭内で必要なことに気づける。
- 相談する姿勢——一人で抱え込まず、パートナーと分担を相談できる。
- 調整する柔軟性——状況の変化に応じて役割分担を見直せる。
- 感謝を言葉にする習慣——相手の負担に気づき、当たり前と思わない。
- 振り返る習慣——うまくいっていない分担があれば、率直に話し合って修正できる。
これらは生まれつきの資質ではなく、多くの場合、経験や意識づけによって身についていくものです。婚活の場では、現時点でこれらすべてが完璧にできている必要はなく、こうした姿勢を身につけようとしているかどうかが重要な判断材料になります。
🙅この記事が「男性は家事をしない」と断定しない理由
ここまで男性の家事・育児参加について詳しく見てきましたが、この記事は「男性は育休を取っても家事をしない」と一括りに断定するものではありません。育休取得を機に家事・育児に積極的に関わるようになった男性も数多くおり、家庭運営力を発揮しているケースも現場でたくさん見てきました。一部の統計や研究結果をもって、男性全体を否定的に語ることは、この記事の意図ではありません。
また、「男性育休には意味がない」という結論を導くことも、この記事の目的ではありません。育休取得率の上昇は、制度的にも意識のうえでも重要な前進であり、育休をきっかけに育児・家事への関わり方を見直す男性が増えていること自体は、前向きに評価すべき変化です。
🙋女性側にも求められる歩み寄りとは
家事・育児の分担を語るとき、男性側の意識だけに焦点を当てるのは片手落ちです。女性側にも歩み寄りが求められる場面があります。たとえば、「自分のやり方でないと気が済まない」という完璧主義から、パートナーの家事のやり方を否定してしまい、結果的に相手のやる気を削いでしまうケースは、現場でもよく見られます。
また、「家事・育児は女性が主導すべき」という価値観を、女性自身が無意識に持ってしまっている場合もあります。役割分担の見直しは、男女どちらか一方の意識改革だけで進むものではなく、双方が歩み寄りながら作り上げていくものです。なお、「結婚後は家庭に入りたい」という専業主婦希望についてデータと現場知見から解説した記事もありますが、これも一つの価値観であり、共働きを続けたい希望と同様に尊重されるべきものです。専業主婦を希望する場合でも、家事・育児の分担を「当然」と決めつけず、二人で改めて話し合う姿勢が大切なのは同じです。
🌱「育休は意味がない」と結論づけない理由
一部の研究で「短期間の育休では家事分担に大きな変化が見られない」という結果が示されているとしても、そこから「育休制度そのものに意味がない」と結論づけるのは、飛躍のしすぎです。育休には、家事分担の変化以外にも、父子の関係構築、母親の心身の回復期間の確保、夫婦で育児の大変さを共有する機会の創出など、複数の意義があります。1つの指標(家事時間)だけで、制度全体の価値を判断することはできません。
🌍海外の研究をそのまま日本に当てはめない
DIW Roundupで紹介されている研究は、スウェーデン・ドイツ・アメリカ・オーストラリア・ノルウェー・カナダなど、育休制度や労働慣行、ジェンダー規範が日本とは大きく異なる国々のものです。育休給付の水準、取得期間の設計(父親割当制の有無など)、労働時間の文化、保育インフラの整備状況は国によって大きく異なり、ある国での研究結果が、そのまま日本にも当てはまるとは限りません。
たとえば、スウェーデンやノルウェーは「パパクオータ制度」(父親のみが取得できる育休期間を設ける制度)が早くから導入されている国であり、日本とは制度設計が異なります。海外の研究を参考にすることは有益ですが、「海外でこうだったから日本もこうだ」と単純に当てはめることは避けるべきです。
🧠相関と因果を混同しないための視点
「育休を取得した男性ほど家事・育児に積極的だ」という傾向が観察されたとしても、それが「育休取得が家事参加を促した」という因果関係を意味するとは限りません。そもそも家事・育児に積極的な価値観を持つ男性ほど育休を取得しやすい、という逆方向の関係(選択バイアス)も考えられます。
逆に「育休を取得しても家事時間が変わらなかった」という結果も、「育休に意味がない」ことの証明ではなく、「育休取得という1つの制度利用だけでは、家庭内の役割分担という根深い課題を自動的には変えられない」ことを示していると理解する方が、より正確です。データを見るときは、「何が原因で何が結果なのか」を慎重に見極める姿勢が欠かせません。
✅婚活で確認すべき家事・育児観5項目
婚活相談で実際によく確認されている観点を、編集部が5項目に整理したものです。
これら5項目は、いずれか1つだけで判断するのではなく、総合的に見ることが大切です。特に⑤の「話し合いの姿勢」は、他の4項目のいずれかが現時点で不十分であっても、今後の改善余地を示す重要な指標になります。
⏱️家事・育児観はいつ・どう確認するか
子ども観の確認と同様、家事・育児観についても、遅すぎるより早めに確認しておく方が望ましいというのが現場の考え方です。ただし、聞き方には配慮が必要です。
「普段どんな家事をしていますか?」「将来、育休を取ることについてどう考えていますか?」
このように、生活の具体的な場面を尋ねる聞き方であれば、自然な会話として受け止められやすくなります。一方で、「ちゃんと家事やってくれるんですよね?」といった確認や念押しのような聞き方は、防御的な反応を招きやすいため、避けた方がよいでしょう。仮交際から真剣交際へ進んだカップルが実践した7つのステップを解説した記事にもあるように、価値観のすり合わせは段階を追って進めるのが基本です。真剣交際に進める人・進めない人の違いを婚活成功者の行動パターンから解説した記事でも触れているとおり、こうした価値観の確認を丁寧に重ねられるかどうかが、交際の深まり方を左右します。
結婚相手の価値観をすり合わせるスクリプト
家事・育児観に限らず、結婚観全体をすり合わせる際には、重くなりすぎない伝え方の工夫も役立ちます。価値観すり合わせの実践スクリプトと重くならない結婚観の聞き方を解説した記事も、あわせて参考にしてみてください。
📝プロフィールや会話から読み取れるサイン
結婚相談所のプロフィールや会話の中にも、家事・育児への姿勢を読み取れるヒントがあります。「家事は得意ではないが学ぶ意欲がある」と正直に書いている方は、むしろ好印象を持たれることがあります。逆に、「家事は完璧にできます」と書きながら、実際の会話では具体性がない場合は、額面通りに受け取らず、会話の中で具体的に確認することをおすすめします。お金に関する価値観のすり合わせ方(金銭感覚)を解説した記事と同様に、家事・育児観も、言葉だけでなく具体的なエピソードで確認する姿勢が大切です。
📁婚活現場のリアルケース8選

以下のケースは、複数の相談内容をもとに個人が特定されないよう再構成した編集事例です。実在の特定の人物を指すものではありません。
- 年齢
- 35歳男性・会社員
- 状況
- 第一子誕生時に2週間の育休を取得したが、実際は自分の時間を優先し、家事・育児は妻に任せきりだった。
- 相手の反応
- 妻は「取ってくれただけで満足するべきなのか」と複雑な思いを抱えていた。
- カウンセラー分析
- 制度利用(①)で止まっており、家庭運営(④)まで至っていなかった典型例。
- 対応
- 次子の際は、育休中の役割分担を事前に紙に書き出して話し合うことを提案。
- 結果
- 本人の意識が変わり、2回目の育休では育児・家事への関与が大きく改善した。
- 年齢
- 31歳女性・会社員
- 状況
- 共働きを続けたい一方で、これまでの疲労感から「家事は夫に多めに担ってほしい」という希望を持っていた。
- カウンセラー分析
- 希望自体は自然なものであり、否定すべきものではない。重要なのは、その希望を率直に伝えられるかどうか。
- 対応
- 面談で希望を具体的に言語化し、相手候補との会話で早い段階から共有することを提案。
- 結果
- 家事分担への理解がある男性と出会い、比率について率直に話し合ったうえで真剣交際に進んだ。
- 年齢
- 42歳男性・経営者
- 状況
- 高年収を活かし、家事代行サービスの活用を前提にした生活設計を希望していた。
- 懸念
- 一部の女性から「家事を人任せにする人」という印象を持たれ、敬遠されることがあった。
- カウンセラー分析
- 外注自体は問題ではなく、外注の意思決定や管理を「自分の役割」として担う姿勢を伝えられていなかった点が課題だった。
- 対応
- 外注サービスの選定や費用負担を自分が主導する意思があることを、会話で具体的に伝えるようアドバイス。
- 結果
- 誤解が解け、価値観の合う女性と成婚に至った。
- 年齢
- 33歳男性・会社員
- 状況
- 実家暮らしであることを理由に、婚活で「家事ができないのでは」と誤解されがちだった。
- 実際
- 実際には家族の食事作りや掃除を日常的に担当していた。
- カウンセラー分析
- 居住形態という表面的な情報だけで判断されやすい典型例。
- 対応
- プロフィールや会話で、実家での具体的な家事の役割を伝えるようアドバイス。
- 結果
- 生活力への誤解が解消され、交際が順調に進んだ。
- 年齢
- 38歳男性・会社員
- 状況
- 一人暮らし歴は長いが、実際はほぼ外食と宅配サービスで生活しており、家事経験がほとんどなかった。
- カウンセラー分析
- 「一人暮らし=家事ができる」という思い込みが本人にもあり、結婚後の生活を具体的に想像できていなかった。
- 対応
- 結婚後の家事分担について、率直に現状を伝えたうえで、学ぶ意欲を示すようアドバイス。
- 結果
- 正直に伝えたことが評価され、一緒に生活を作っていきたいという女性と交際に進んだ。
- 年齢
- 40歳男性・会社員
- 状況
- 家事経験がほとんどなく、料理も苦手だった。
- カウンセラー分析
- スキルの有無よりも、学ぶ意欲と、パートナーと一緒に成長していく姿勢の方が重視される場面。
- 対応
- 交際中に簡単な料理教室に通うなど、具体的な行動で意欲を示すことを提案。
- 結果
- 「完璧である必要はなく、一緒に作っていく姿勢が大事」と評価され、成婚に至った。
- 年齢
- 29歳女性・会社員
- 状況
- 交際相手の男性が「家事は手伝うよ」と繰り返し発言し、将来への不安を感じていた。
- カウンセラー分析
- 男性側に悪意はなく、言葉の背景にある役割意識に無自覚なだけのケースが多い。
- 対応
- 女性から「手伝うではなく一緒にやってほしい」と率直に伝えることを提案。
- 結果
- 男性が意識を改め、「手伝う」という表現を使わなくなり、関係が深まった。
- 年齢
- 34歳男性・32歳女性
- 状況
- 真剣交際に進んだタイミングで、育休の取得期間や家事分担について具体的に話し合う機会を持った。
- カウンセラー分析
- 抽象的な「協力する」という言葉で終わらせず、具体的な役割分担まで話し合えたことが大きな成功要因。
- 対応
- 本記事の「結婚前に聞いておきたい10の質問」に近い項目を、面談を通じて一緒に確認。
- 結果
- お互いの想定にズレがあることに事前に気づき、調整したうえで成婚に至った。
🔑家庭運営がうまくいくカップル・すれ違うカップルの特徴
| 観点 | うまくいくカップル | すれ違いやすいカップル |
|---|---|---|
| 分担の決め方 | 話し合いで具体的に決める | 「なんとなく」で始まり曖昧なまま |
| 役割の見直し | 状況の変化に応じて定期的に見直す | 一度決めたら固定化してしまう |
| 不満の伝え方 | 早めに率直に伝える | 我慢を重ねて爆発的に伝える |
| 感謝の表現 | お互いの負担を言葉にして認め合う | やって当然と受け止めてしまう |
相談現場での傾向を整理したものであり、個人差があります。
家庭運営がうまくいくカップルに共通しているのは、役割分担そのものより、お互いが安心して本音を言い合える関係性を築けている点です。安心感恋愛について、婚活で「安心できる相手」を恋愛として育てる方法を解説した記事にもあるように、家事・育児の分担は、こうした安心感のある関係性があってこそ、うまく機能します。
🔄家庭運営力を育てる「気づき→行動」のプロセス
家庭運営力は一度身につけたら終わりではなく、このサイクルを繰り返しながら育てていくものです。
家庭運営力は、生まれつきの性格や才能ではなく、このサイクルを繰り返す中で少しずつ育っていくものです。育休の取得や家事の実施時間だけを見るのではなく、このサイクルをパートナーと一緒に回せているかどうかを、婚活・結婚生活の指標として意識してみることをおすすめします。
📋モデルアンケートで見る家事・育児意識
以下は記事理解を助けるために作成した編集上のモデルデータであり、実在する調査結果ではありません。フォリパートナー独自調査や弊社調べではなく、婚活相談の傾向をもとにイメージとして構成したものです。
婚活相談の傾向をもとに構成した編集部イメージデータです。
婚活相談の傾向をもとに構成した編集部イメージデータです。
婚活相談の傾向をもとに構成した編集部イメージデータです。
婚活相談の傾向をもとに構成した編集部イメージデータです。
婚活相談の傾向をもとに構成した編集部イメージデータです。
✔️家事・育児観セルフチェック15項目
- 自分が普段どんな家事をしているか、具体的に説明できる。
- 「家事を手伝う」ではなく「一緒にやる」という意識を持っている。
- 育休を取得したいかどうか、期間も含めて考えたことがある。
- 家事代行など外注についての考えを持っている。
- 子どもの急な体調不良に、自分も対応する想定を持っている。
- 「名もなき家事」の存在を知っている。
- パートナーの家事・育児の負担に、日常的に気づこうとしている。
- 家事のやり方の違いを、否定せずに受け止められる。
- 分担がうまくいかないとき、率直に話し合う自信がある。
- 高収入であることと、家事の免除は別問題だと考えている。
- 実家暮らし・一人暮らしといった居住形態にかかわらず、自分の家事力を客観視できている。
- 復職後に分担が元に戻らない可能性を意識している。
- パートナーの家事・育児への貢献に、感謝を言葉で伝えている。
- 自分の家事・育児観が、将来変化する可能性があることを理解している。
- 家庭運営について、定期的に話し合う機会を持ちたいと思っている。
該当する項目が多いほど、家庭運営力の土台がすでに育っていると考えられます。該当が少なくても悲観する必要はなく、今日から少しずつ意識してみることが第一歩です。
🏠まとめ|大切なのは「共同運営」できるかどうか
男性の育休取得率が40.5%という過去最高を更新したことは、間違いなく前向きな変化です。一方で、「育休を取得すること」と「家庭運営を共に担うこと」は、別の指標であるという事実も、この記事を通じてお伝えしてきました。
「育休で家事時間が増えた国なし」という報道の見出しについては、単一の決定的な研究をもって断定できる主張ではなく、国や研究によって結果が分かれる、混在した実態があることを確認しました。日本国内のデータでは、むしろ夫の家事関連時間はこの5年間で増加しています。大切なのは、こうした一次データを一つずつ確認しながら、婚活・結婚生活における本当の論点——「育休を取るかどうか」ではなく「家庭というプロジェクトを共同で運営できるかどうか」——に目を向けることです。
婚活の場でパートナーを選ぶ際は、育休制度の利用実績や家事の実施時間といった表面的な指標だけでなく、気づき・相談・調整・振り返りを重ねられる「家庭運営力」を、時間をかけて見極めていただければと思います。周囲の意見やSNSの一般論に振り回されるのではなく、「どんな相手がいいか分からない」から成婚へ、33歳女性が”自分軸”を見つけた婚活体験談にもあるように、自分自身がどんな家庭生活を望むのかという軸を持つことが、後悔のない選択につながります。
❓よくある質問(FAQ)
単一の決定的な研究でそう断定されているわけではありません。複数国の研究を整理した文献レビューでは、短期間の育休では家事分担への効果が限定的とする研究がある一方、育児時間の増加や、長期間の育休では効果が見られる研究もあり、結果は混在しています。また日本国内の統計では、夫の家事関連時間はこの5年間でむしろ増加しています。
育休を取得しながら、実際には家事・育児にほとんど関与しない状態を指す、メディアなどで使われる便宜的な表現です。厚生労働省などが定める正式な行政用語や学術用語ではなく、育休を取得した男性全員に当てはまるわけでもありません。
厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」によると、男性の育児休業取得率は40.5%で過去最高を更新しました。10年前は1割にも満たない水準だったため、大きく上昇しています。
自動的にはなりません。育休取得は制度を利用したという事実を示す指標にすぎず、育休期間中や復職後に実際どのように家事・育児を分担するかは別の問題です。取得率の上昇と、家庭内の役割分担の変化は、分けて考える必要があります。
家事・育児の個別タスクをこなす能力だけでなく、家庭内で何が必要かに気づき、優先順位を考え、パートナーと相談し、役割を調整し、うまくいかなければ見直すという一連のマネジメント能力を指す、この記事独自の考え方です。
異なります。育児は子どもの世話(授乳・あやす・寝かしつけなど)を指し、家事は炊事・洗濯・掃除など生活全般の作業を指します。統計上「家事関連時間」として両者を合算して扱う調査もあるため、数字を見る際はどちらを指しているかを確認することが大切です。
献立を考える、日用品の在庫を把握する、保育園の持ち物を管理するなど、目に見える家事タスクの背景にある、名前のつきにくい細かな作業や気配りを指す表現です。学術上の統一定義があるわけではなく、生活の中で広まった一般的な言葉です。
「手伝う」という言葉には、家事・育児の主担当は相手であり、自分は補助的な立場だという前提が無意識に含まれてしまうことがあるためです。言葉自体を禁止するより、その背景にある役割意識に気づき、パートナーと話し合うことが大切です。
一つの参考情報にはなりますが、それだけで判断するのは早計です。一人暮らしでも外食や宅配サービス中心で、家事経験がほとんどない方もいます。自炊や掃除の頻度など、具体的な生活の様子を会話で確認する方が確実です。
そうとは限りません。実家に住んでいても、家族の一員として日常的に料理や掃除を担っている方もいます。居住形態だけで家事力を判断せず、実際の生活の中身を確認することが大切です。
お店選びなど事前の段取りを自分から行っているか、自分の家事について具体的なエピソードで話せるか、といった点が参考になります。ただし1回のデートで全てが分かるわけではなく、継続的な関わりの中で確認する姿勢が重要です。
遅すぎるより早めに確認する方が望ましいとされています。お見合いや仮交際の段階で軽く触れ、真剣交際に進む段階では具体的にすり合わせることをおすすめします。
普段の家事の状況、育休取得の意向と期間、外注サービスへの考え方、急なトラブル時の対応、家計管理の方法などを、尋問のようにではなく自然な会話の中で確認することをおすすめします。
育休中の1日の生活を具体的にシミュレーションし、朝・日中・夕方・夜間それぞれの場面で誰が何を担当するかを、事前に二人で話し合っておくことが有効です。
よくないことではありません。夫婦どちらかの負担を減らす有効な手段の一つです。ただし、外注を家事から降りる言い訳にせず、サービスの選定や管理も家庭運営の一部として、二人で相談しながら進めることが大切です。
そうとは言えません。高年収であることと家庭内の役割分担のあり方は別の問題です。収入を活かして外注サービスを取り入れることは前向きな工夫になり得ますが、その方針を二人で合意しているかどうかが重要です。
育休期間中から「復職後にどう分担を戻すか」を意識的に話し合っておくことが有効です。育休が終われば自動的に分担が見直されるわけではないため、節目ごとに確認する機会を持つことをおすすめします。
そんなことはありません。現時点でのスキルよりも、学ぶ意欲やパートナーと一緒に成長していく姿勢の方が重視される場面は多くあります。正直に現状を伝え、改善しようとする姿勢を示すことが大切です。
相手を責めるのではなく、「手伝うではなく一緒にやってほしい」と率直に伝えることをおすすめします。多くの場合、言葉の背景にある役割意識に無自覚なだけであり、伝えることで意識が変わるケースも少なくありません。
そのまま当てはめるべきではありません。育休給付の水準や取得期間の制度設計、労働慣行、保育インフラは国によって大きく異なるため、海外の研究結果を参考にしつつも、日本の最新の公的統計を基準に考えることが重要です。
いいえ、そうではありません。育休には家事分担への影響以外にも、父子関係の構築や母親の心身回復の機会など複数の意義があり、1つの指標だけで制度全体の価値を判断することはできません。
いいえ、そうではありません。育休をきっかけに家事・育児に積極的に関わるようになった男性は数多くおり、一部の統計をもって男性全体を否定的に語ることはこの記事の意図ではありません。
そうではありません。パートナーのやり方を否定してしまう完璧主義や、「家事は女性が主導すべき」という無意識の価値観など、女性側にも歩み寄りが求められる場面があります。双方が意識を見直すことが必要です。
該当項目の数を競うためのものではなく、自分の現状を振り返るきっかけとして活用してください。該当が少なくても悲観せず、今日から意識できることから始めることが大切です。
おすすめできません。育休取得率は制度利用の有無を示す指標であり、家庭運営力を直接測るものではありません。取得の有無だけでなく、実際の生活における関わり方を会話や行動から確認することが重要です。
カウンセラーとの面談を通じて、自分自身の家事・育児観を言語化したり、交際相手との価値観のすり合わせ方について、段階に応じたアドバイスを受けたりすることができます。一人で抱え込まず、専門家に相談しながら整理することも一つの方法です。
🏠「どんな家庭を一緒に作っていきたいか」を、専門家と一緒に整理してみませんか。
育休の有無や家事の実施時間だけでなく、家庭運営を共にできるパートナーとの出会い方について、フォリパートナーのカウンセラーが一人ひとりの価値観に合わせてサポートします。売り込みではなく、あなたがどんな家庭生活を望んでいるかを一緒に整理する場として、お気軽にご相談ください。
無料相談を予約する本記事は2026年9月時点で確認できる公的統計・学術文献をもとに作成しています。育休制度や統計データは今後改定される可能性があるため、最新の情報は厚生労働省・総務省統計局などの公式発表をご確認ください。また、本記事は特定の性別を一方的に批判する意図はなく、家事・育児・家庭運営における多様な価値観を尊重する立場で執筆しています。



