
第1回:結婚相談所での婚前交渉はなぜNGなのか?真剣婚活のルールを徹底解説

1. 結婚相談所での婚前交渉とは?
「婚前交渉」とは、結婚する前に性的関係を持つことを指します。
通常の恋愛においては、関係性の深まりとして自然に起こる場合もありますが、結婚相談所においては明確にNG行為として定められているケースが多いのです。
IBJでは、婚前交渉が確認された場合、それは“成婚”とみなされて強制退会となることが規約上定められています。
【引用】IBJの成婚定義の一部
- 婚前交渉(性的関係)を持った時点で成婚とみなされる
- 成婚退会となり、サポート対象外に
- 会員規約違反によるトラブルも
2. なぜ婚前交渉がNGなのか?3つの明確な理由
2-1. 真剣交際の質を保つため
結婚相談所は「本気で結婚したい人」が集まる場。その場で婚前交渉が許されてしまうと、
- 身体目的の登録者が混入するリスク
- 恋愛感情の盛り上がりだけで進展してしまう
- 結婚の本質である価値観・将来像のすり合わせがなおざりになる
といった問題が発生します。
2-2. トラブル防止と女性会員の安心確保
婚前交渉に伴うトラブルは、
- 一方的に連絡を絶たれる
- 妊娠や病気のリスク
- 感情的ダメージ
など、想像以上に深刻です。特に女性側にとっては大きな不安要素となるため、すべての会員に安心して活動してもらうためにもルールは必要不可欠です。
2-3. 結婚相談所の信頼性維持
万が一、婚前交渉後に破局した場合、相談所の責任問題にも発展しかねません。
「カウンセラーは交際管理していたのに、なぜ見過ごされたのか?」「騙された!」というクレームにつながり、
- 他の会員からの信頼失墜
- 結婚相談所全体のブランド価値低下
となるため、ルール違反への厳正な対応が不可欠なのです。
3. 過去にあった婚前交渉トラブルの実例(※発生連盟及び結婚相談所名は非開示)
ケース1:仮交際中に関係を持ち、音信不通に
30代女性が仮交際中に相手男性と関係を持った結果、その後連絡が途絶え、結婚相談所に相談。規約違反が認められ、男性は強制退会処分。
ケース2:真剣交際中に同棲、成婚退会せずにトラブル
成婚退会前に同棲&肉体関係が発覚し、後に破局。結婚相談所のサポートを受けられず、女性側が精神的ダメージを受けた事例も。
4. 婚前交渉と成婚退会の線引き:どこまでがOK?
一般的に、以下のような行為も「成婚とみなされる」可能性が高いです。
- 宿泊を伴う旅行
- 一泊のデート
- 自宅へのお泊まり
- キス以上のスキンシップ
IBJでは、”結婚の意思確認があり、かつ身体的関係を持った”段階で成婚退会となるのが通例です。
会員同士の判断だけで「結婚前提だからいいでしょ」と進めるのはルール違反になる可能性がありますので、必ずカウンセラーに事前相談するのが原則です。
第2回:結婚相談所における“婚前交渉NG”の具体的理由と背景

結婚相談所では、なぜここまで明確に「婚前交渉(=肉体関係)はNG」と定めているのか。そこには、単なる倫理的な価値観だけではなく、制度設計や活動方針、そしてトラブル回避のための明確な背景が存在します。この章では、その根本的な理由を掘り下げていきましょう。
1. 婚前交渉=成婚とみなされる可能性
多くの大手結婚相談所やその連盟(例:IBJ、日本仲人連盟など)では、婚前交渉を「成婚とみなす」と規約で明示しています。
たとえば、IBJでは、以下のような会員規約を設けています。
- 婚前交渉があった場合(宿泊・旅行も含む)
- 結婚の口約束が交わされた場合
- 同棲や同居を開始した場合
これらはいずれも「成婚」と見なされ、当人の意思とは関係なく成婚退会の手続きが進められることになります。
つまり、“真剣交際中に盛り上がって関係を持った”だけでも、意図せず成婚扱いとなってしまうのです。
2. トラブル防止のための“ルール”としての意味合い
婚前交渉によるトラブルは、婚活現場では想像以上に多発します。たとえば、以下のようなケースが典型です:
- 一方は「結婚の意思あり」と思っていたのに、もう一方は「まだ様子見だった」
- 体の関係を持った直後に、相手から交際終了を告げられた
- 自分だけが真剣だったと感じ、精神的に深く傷ついた
結婚相談所というシステムは、こうした感情的・倫理的なトラブルを未然に防ぐため、明確なルールを設ける必要があります。その結果が、“婚前交渉NG”という方針に直結しているのです。
3. 会員同士の信頼性を守るため
結婚相談所は、会員同士が「結婚を前提とした交際」を目的に登録している場です。もし婚前交渉が日常的に容認されるようであれば、「体目当てで入会する人」が現れやすくなり、真剣に婚活している人たちの信頼を損ねる恐れがあります。
たとえば、以下のような誤解や被害が生まれる可能性も。
- 男性会員が、女性会員にだけ複数の仮交際を持ちかけ体の関係を狙う
- 女性会員が、経済的支援を目的に一時的な親密関係を作ろうとする
このような「結婚目的ではない行動」を排除し、会員の信頼性を保つためにも、婚前交渉に関しては厳しくルールを設ける必要があるのです。
4. 感情の高ぶりと判断力の低下
恋愛感情が高まると、冷静な判断ができなくなってしまうことはよくあることです。特に婚活では「やっと良い人に出会えた」という安心感から、急速に親密になりたくなる心理が働きます。
しかし結婚相談所のシステム上は、結婚の意思や相性を見極めるプロセスを慎重に積むことが重要です。そのためにも、感情や生理的欲求のままに関係を急速に深めるのではなく、「一線は超えず、結婚の合意を確認してから関係を築く」姿勢が推奨されます。
まとめ:明確なルールが“安心”を生む
婚前交渉の禁止は、単なる「お堅い価値観」ではありません。会員の身を守り、信頼性を保ち、婚活を安心して進められるために設けられた制度なのです。
第3回:婚前交渉に対する価値観の変化と現代的な考察

近年、価値観の多様化が進み、「婚前交渉」に対する考え方も変化してきました。以前は、結婚まで純潔を守るという価値観が当たり前だった時代もありましたが、現在ではパートナーとしての相性や信頼関係を築くために、一定の身体的な接触を必要とするという意見もあります。とはいえ、結婚相談所という「結婚を前提とした交際の場」では、個人の価値観よりも“ルール”や“信頼の担保”が重視されるため、自由恋愛とはまた別の視点が必要です。
時代の変化とともに変わる「常識」
婚前交渉に対する価値観は、地域や世代、教育背景、宗教観などによって異なります。
- たとえば、20代では「交際=体の関係ありき」と考える人が多く、体の相性を重視する傾向も見られます。
- 一方で、30代後半〜40代では「信頼関係」や「結婚観の一致」など精神面でのつながりを重視する傾向が強くなります。
また、Z世代と呼ばれる若年層は“曖昧な関係”や“つながり疲れ”を避け、明確な関係性を求める傾向も強く、真剣交際での婚前交渉に慎重な姿勢を見せるケースも少なくありません。
結婚相談所における「婚前交渉NG」の理由をもう一度整理
結婚相談所で婚前交渉がNGとされる理由には、以下の3つの軸が存在します。
- 信頼関係の保持:特定の誰かと肉体関係を持つことで、他の交際相手に対する不誠実さが生じ、成婚までの信頼性を損なう。
- 安全と安心の提供:結婚相談所は、出会いの質と安全性を担保する必要がある。性的関係に伴うリスク(性病、トラブル、感情のもつれ)を極力排除する仕組みで運営されている。
- 明文化された契約事項:IBJなどの大手連盟では、婚前交渉が成婚退会とみなされる旨が明文化されており、ルール違反とみなされる。
婚前交渉をしてしまった場合のリスク
万が一、成婚前に肉体関係を持ってしまった場合、以下のようなリスクが考えられます。
- 相談所からの強制成婚扱い・退会指導:IBJでは、成婚の定義に「婚前交渉」が含まれており、相談所が把握した時点で「成婚退会」となり、再登録や返金ができないケースもあります。
- トラブルの元になる:お互いの気持ちに温度差がある場合、「体目当てだったのか?」と不信感を持たれたり、交際が一気に破綻することもあります。
- 婚活における信用を落とす:交際相手やカウンセラーとの関係性に大きなダメージを与える可能性があります。
現場でよくある「ついうっかり」の事例
実際の現場では、真剣交際に進んだタイミングで「つい気持ちが高まって…」というケースもあります。
- 旅行や長時間のデート、宿泊を伴う移動などがトリガーになることが多く、感情に流されてしまった結果、ルール違反となってしまうパターンもあるようです。
- 中には、結婚相談所のルールを知らず「交際=自由恋愛」と勘違いしてしまう方もおり、事前に正しい知識を持つことが重要です。
第4回:結婚相談所における婚前交渉NGの本質的理由と実際のトラブル事例

1. 婚前交渉による信頼崩壊のリスク
結婚相談所での婚前交渉がNGとされる背景には、「信頼関係の崩壊」という重大な問題が潜んでいます。そもそも結婚相談所を利用する多くの会員は、「真剣な交際=結婚を前提とした関係性」を求めています。
そのため、交際初期での婚前交渉は、相手に「軽い」「遊び目的だったのでは?」と誤解を与える可能性が極めて高く、誠実な姿勢に疑念を生じさせてしまいます。これはどちらか一方だけでなく、双方にとって致命的な信頼の損失となるケースが少なくありません。
2. 婚前交渉が引き起こす代表的なトラブル事例
実際に相談所内で報告されているトラブルには、以下のようなものがあります。
- 交際終了後のトラブル:婚前交渉後に気持ちが冷めて交際終了となった場合、一方が深く傷ついたり、相談所に苦情が寄せられることがある。
- 想定外の妊娠:避妊に失敗した場合、将来設計の合意が取れていない段階での妊娠は、人生設計に大きな混乱を招く。
- 成婚退会後の破局:婚前交渉をきっかけに急いで成婚退会し、同棲・同居後に性格不一致で破局するケース。
これらの事例は、結婚相談所のサポートを通しても回避が難しい、極めて深刻な問題となることが多いのです。
3. 成婚退会=結婚ではないという現実
結婚相談所の成婚退会は「結婚の約束を交わした状態」であり、法的な婚姻ではありません。成婚退会後に破局するカップルも少なからず存在します。
婚前交渉を成婚退会前に行ってしまうと、その後の関係悪化時に「責任をどう取るか」「結婚相談所はどう対応すべきか」といった、非常にセンシティブな問題へ発展してしまいます。
4. 結婚相談所が安心・安全であるために
結婚相談所は、安心して異性と出会える環境を守るために、婚前交渉の禁止ルールを定めています。特にIBJなどの大手では、成婚の定義に「婚前交渉があった場合は成婚と見なす」と明記されているほどです。
つまり、婚前交渉が確認された時点で「成婚扱い」となり、成婚退会手続きを求められる場合もあります。これは、結婚相談所が“責任ある交際”を守るための厳格なルールであり、決して「古い価値観の押しつけ」ではありません。
5. 心と体のタイミングを丁寧に揃える婚活を
婚活において重要なのは、「心の絆が十分に深まったうえで、身体的な関係も築く」というステップを踏むことです。
婚前交渉がNGとされる理由は、“体の関係”だけを否定しているのではなく、「誤解・トラブル・後悔」を未然に防ぐためのリスクマネジメントでもあります。焦らず、時間をかけて信頼を築くことこそ、成婚への近道です。
第5回:婚前交渉に関する疑問と正しい交際のステップ

ここまで、結婚相談所で婚前交渉がNGとされる理由を制度・倫理・実務的な観点から詳しく解説してきました。最終回となる今回は、婚前交渉に関するよくある疑問や、交際における適切なステップについて解説し、婚活中の方が安心して活動できるようまとめていきます。
よくある疑問①
本当に「バレる」ものなの?
多くの方が気になるのが、「もし婚前交渉をしてしまったとして、結婚相談所にバレるのか?」という点です。結論から言えば、完全に秘密にできる保証はありません。実際、宿泊を伴う旅行や同棲などが発覚し、トラブルに発展するケースは存在します。また、相手が良心的でない場合、「既成事実を盾に結婚を迫る」といったモラハラ・強要のリスクもゼロではありません。
このようなトラブルを防ぐためにも、ルールを守ることが結局は一番の安全策なのです。
よくある疑問②
「相性が大事」ってよく聞くけど?
肉体的な相性が大事という声もあります。確かに、それも結婚生活の一部ではありますが、結婚相談所での活動中にその点を重視しすぎると、かえって婚活の本質を見失うことになります。
「一緒にいて落ち着けるか」「生活感が合うか」「思いやりがあるか」といった“生活の相性”の方が、結婚後に長く幸せを感じられる要素としては圧倒的に重要です。
よくある疑問③
ルールに従わず結婚できた人もいるのでは?
中には「ルールを守らずにもうまくいった」という声もあるかもしれません。しかしそれは“結果的にうまくいった”だけであり、非常にリスクの高いやり方であることを理解すべきです。
それに、もしその行動によって結婚相談所から注意や退会勧告を受けてしまった場合、その後の活動に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。
正しい交際ステップとは? 結婚相談所では、ルールに基づいた以下のようなステップが理想的です。
- お見合い:ファーストコンタクトの場で、人柄や価値観の初期チェック
- 仮交際:複数人との交流を通じて、自分の気持ちや条件を見極める期間
- 真剣交際:一人に絞ってお互いの将来像や課題を擦り合わせる段階
- 成婚:結婚への意思が固まり、プロポーズまたは親への挨拶などを経て活動終了
この流れを守ることで、安心して結婚を目指すことができるのが結婚相談所の最大の魅力なのです。
最後に

婚前交渉を避けることは、信頼の証 「ルールだから仕方なく守る」のではなく、「誠実な関係を築くために守る」ことが大切です。結婚相談所では、“信頼を土台にした結婚”を目指すからこそ、慎重なステップが必要なのです。
婚前交渉をしないことは、お互いの価値を尊重し合う誠実な姿勢の表れ。ルールをしっかり理解し、丁寧な関係を築いていくことが、最終的に最も幸せな結婚への近道です。
フォリパートナー編集部