
【第①回】モラハラとは?婚活や結婚生活で起こる「見えない支配」

■1.モラハラとは何か?その本質を知る
モラハラとは「モラル・ハラスメント(moral harassment)」の略で、
言葉や態度によって相手の心を傷つけ、精神的に支配しようとする行為を指します。
殴る・蹴るといった身体的暴力ではなく、“目に見えない心の暴力” である点が特徴です。
たとえば—
- 「そんなこともできないの?」と日常的に見下す
- 無視やため息で相手をコントロールする
- 「俺(私)の言う通りにしていればいい」と主導権を奪う
- 相手の意見をことごとく否定し、罪悪感を植えつける
こうした行動が積み重なると、被害者は「自分が悪いのかも」と感じ、自己肯定感が低下していきます。
気づいたときには、相手の顔色を伺い、自由に発言できない関係になっていることも珍しくありません。
■2.婚活で潜むモラハラの兆候
実は、モラハラ気質の人は婚活初期では非常に魅力的に見えることがあります。
自己主張がはっきりしていたり、リードしてくれたりするため、頼りがいがあると感じやすいのです。
しかし、交際が進むにつれて「相手を自分の思い通りにしたい」という支配欲が強まり、
徐々にコントロール的な言動が増えていきます。
婚活段階で見られるモラハラの初期サイン:
- メッセージの返信時間や内容を細かく指摘する
- 「〇〇はやめたほうがいいよ」と生活を管理しようとする
- カウンセラーや友人への相談を嫌がる
- こちらが否定的な意見を出すと、すぐに不機嫌になる
婚活中は「好かれたい」「うまくいかせたい」という気持ちから、
違和感があっても我慢してしまう人が多いもの。
しかしその我慢が、将来的なモラハラ関係を助長するケースもあります。
■3.男女別に見るモラハラの傾向
【男性に多いモラハラタイプ】
男性側のモラハラは、支配と優越意識がベースにあります。
「自分が正しい」「俺がリードすべき」という思い込みから、
相手をコントロールすることで安心しようとします。
よく見られる特徴として—
- 完璧主義で、相手のミスを許せない
- 外では穏やかだが、家庭では支配的
- 「感謝が足りない」「気遣いがない」と責める
- 経済的に相手を依存させようとする
こうした男性は一見「しっかりしている」「頼れる」ように見えるため、
婚活初期で見抜くのが難しいのが特徴です。
【女性に多いモラハラタイプ】
一方、女性側のモラハラは「感情操作」と「被害者ポジション」による支配が多い傾向があります。
特徴として—
- 不機嫌になることで相手を動かそうとする
- 「あなたのせいで」「私ばかり我慢してる」と罪悪感を植えつける
- SNSで“かわいそうな自分”をアピールする
- 相手の行動を逐一チェックし、過度に干渉する
男性側が優しく受け止めようとするほど、相手の要求がエスカレートするケースもあります。
■4.モラハラ関係に陥りやすい人の特徴
モラハラは「加害者の問題」と捉えられがちですが、
実際は“支配しやすい人”にも一定の特徴があります。
- 相手に嫌われるのが怖い
- 自己主張が苦手で我慢しがち
- 「相手が変わってくれるはず」と期待してしまう
- 幼少期から親に支配的に育てられた
こうした傾向を持つ人は、婚活や交際でモラハラタイプに惹かれやすいことがあります。
相手のペースに合わせすぎず、「自分の感情を大切にする」という意識が大切です。
■5.まず知っておきたい初期対応
モラハラの兆候を感じたら、早めに「距離を取る」「第三者に相談する」ことが重要です。
相手を変えようとしても、根本的な性格や価値観はすぐには変わりません。
結婚相談所を利用している場合は、担当カウンセラーに早めに共有することが効果的です。
カウンセラーは冷静な視点で状況を見極め、必要に応じてお見合いや交際の進め方を調整してくれます。
次回【第②回】では、
「モラハラ男性・女性の具体的な特徴と心理構造」について詳しく解説します。
婚活現場で実際に起こりやすい“リアルな言動パターン”も紹介します。
【第②回】モラハラ男女の特徴と心理構造|婚活・交際・結婚後に潜む支配のサイン

■1.モラハラ男性の心理構造と行動パターン
モラハラ男性の根底には「支配欲」と「自己防衛」があります。
一見、強気で自信があるように見えますが、内面では“自分が見下されること”への強い恐れを抱えています。
その不安を打ち消すために、相手をコントロールしようとするのです。
●婚活初期のモラハラ男性
婚活段階では、モラハラ男性は非常に“優秀で頼れる印象”を与えます。
- デートの段取りが完璧
- エスコートが上手
- 自分の意見をしっかり持っている
しかし、関係が深まると態度が一変。
相手の意見を否定したり、「俺が正しい」「君は考えが浅い」などとマウントを取るようになります。
これは、相手を下に置くことで自分の価値を確認している心理状態です。
●交際中のモラハラ男性
交際が進むにつれ、支配行動が顕著になります。
- LINEの返信が遅いと怒る
- 友人との食事や実家への帰省を制限する
- SNS投稿をチェックして指摘する
- 「君のため」と言いながら意見を押し付ける
こうした言動の背景には、「相手が離れていくことへの恐れ」があります。
愛情表現のつもりで支配する――それがモラハラ男性の歪んだ愛のかたちです。
●結婚後に見られる特徴
結婚後は、経済的・生活的支配が強まります。
- 家計の全てを握る
- 家事の出来に点数をつける
- 自分の親を優先させる
- 不機嫌を武器に相手を黙らせる
時間が経つほど、相手は「怒らせないように」と行動し、自由を失っていきます。
これが典型的な“モラハラ家庭”のパターンです。
■2.モラハラ女性の心理構造と行動パターン
モラハラ女性の根底には、「愛されたいのに不安」という感情があります。
その不安をコントロールによって埋めようとするため、相手を“感情で縛る”傾向が強くなります。
●婚活初期のモラハラ女性
出会った当初は明るく、気配り上手で好印象。
しかし、関係が深まると次のような言動が増えます。
- 「私のこと本当に好き?」と何度も確認
- 自分の話ばかりで相手の意見を受け入れない
- 相手の予定に合わせるよう求める
- 元カレや他の女性の話題に過敏に反応
恋愛経験が多い男性ほど「守ってあげたい」と感じて巻き込まれやすいタイプです。
●交際中のモラハラ女性
関係が安定すると、感情で相手を操作するようになります。
- 不機嫌になることで相手をコントロール
- 「私が悪いんだよね」と言いながら相手を罪悪感で縛る
- 相手のスマホを覗く、位置情報を求める
- 「〇〇してくれない=愛されてない」と決めつける
こうした言動は、「愛情確認が止まらない依存型モラハラ」と呼ばれます。
●結婚後に見られる特徴
結婚後は、「家の中の正義」を盾に支配が進みます。
- 家事・育児のやり方を細かく指示
- 相手の実家や仕事を否定
- 周囲には“良妻”を演じるが、家庭内では支配的
- 「私がどれだけ頑張ってると思ってるの」と感情を爆発
相手が反論すると「理解してくれない」と被害者ポジションを取り、話し合いが成立しなくなります。
■3.モラハラを見抜くチェックポイント
婚活中の段階でモラハラ気質を見抜くためには、
「違和感を見逃さない」ことが何より重要です。
🔍チェックリスト
- 自分の意見が通らないと不機嫌になる
- 「普通は」「常識では」を多用する
- 自分のミスを認めない
- 相手の感情より、自分の正しさを優先する
- 周囲(カウンセラーや友人)を悪く言う
- 一度怒ると長引く
- 会話の終わりがいつも「結局あなたが悪い」で締めくくられる
こうした傾向が見られたら、早めに距離を置く勇気を持ちましょう。
「愛しているから変わってくれるはず」という期待は、モラハラ関係では通用しません。
■4.モラハラ加害者に共通する“ゆがんだ正義”
モラハラの加害者は、決して「悪人」であるとは限りません。
多くの場合、自分の行動を“正義”だと思っています。
「相手のためを思って」「自分は間違っていない」と信じ込むことで、罪悪感を感じないのです。
たとえば—
- 「君のために言ってるのに」
- 「家族を守るためには当然」
- 「本音で話してるだけ」
これらは一見、正論に聞こえますが、相手の尊厳を踏みにじる危険な言葉です。
モラハラは“正しさ”の仮面を被った支配であり、早い段階で気づくことが何よりの防御になります。
【第③回】モラハラ被害に気づいたときの対処法|関係を見極める3つのステップ

■1.まず“気づく”ことが最大の防御
モラハラ関係の最も厄介な点は、「被害者が被害に気づきにくい」ということです。
加害者は一見、理論的で正しいことを言うため、相手は「自分が悪いのかも」と思い込んでしまいます。
しかし、相手の言葉によって自己否定が増え、笑顔や自信が失われているなら、それは立派なモラハラのサインです。
恋愛や婚活では「相手に合わせることが大事」と考えがちですが、
その“合わせ方”が「自分を押し殺すこと」になっているなら要注意。
愛情ではなく「支配関係」に変わりつつある可能性があります。
■2.婚活中にモラハラの兆候を感じたら
婚活段階でのモラハラは、まだ関係が浅いため早期対応が最も効果的です。
以下のような行動を取ることで、自分を守ることができます。
【ステップ①:一度、連絡頻度を減らす】
相手からのメッセージにすぐ返信せず、少し間を空けて反応してみましょう。
そのとき、相手が「なんで返事しないの?」「忙しいって言い訳?」と怒り出すようなら、
相手は“支配欲”で関係を握ろうとしています。
一方、理解を示してくれる人なら、健全な関係を築ける可能性が高いです。
【ステップ②:客観的な第三者に相談する】
自分の感覚が揺らいでいるときは、信頼できる第三者に話すことが重要です。
結婚相談所を利用している場合は、カウンセラーに早めに相談するのが効果的。
感情的にならず、第三者の視点で「相手の言動がモラハラに該当するか」を冷静に判断できます。
フォリパートナーのような少人数制の相談所では、担当カウンセラーが一人ひとりの状況を把握しているため、
「距離を取るか」「交際を続けるか」を的確にアドバイスできます。
【ステップ③:相手との境界線を明確にする】
「どんなことをされたら嫌なのか」「どこまで許せるのか」を自分の中で線引きしておくことが大切です。
「私にも悪いところがある」と自分を責める前に、まず“人としての尊重”があるかどうかを見極めましょう。
■3.交際中・真剣交際における対応法
すでに関係が深まり、情が絡んでいる段階では「別れたいのに離れられない」という心理が生じやすくなります。
そんなときは、次の3つのステップで冷静に状況を整理しましょう。
(1)「言動の記録」を残す
相手の発言や行動を書き留めておくことで、自分の感情を客観的に見直せます。
モラハラの加害者は後から「そんなこと言ってない」と否定するケースが多いため、
日時・内容をメモしておくことが有効です。
それを第三者(カウンセラー・友人)に見せれば、判断の助けになります。
(2)「我慢する恋愛」から抜け出す勇気を持つ
「せっかくここまできたのに」「この人を変えたい」と思っても、
モラハラの性質は短期間で変化しません。
むしろ、関係が長く続くほど支配は強くなります。
“我慢=愛”ではありません。
本当にあなたを大切にする人は、あなたを自由にさせてくれる人です。
(3)「カウンセラーや専門機関」と連携する
結婚相談所のカウンセラーに限らず、自治体や心理カウンセリングでもモラハラ相談を受け付けています。
一人で抱え込まず、“声を出すこと”が最初の一歩です。
相手に直接伝えるより、まず第三者に話すことで、心の整理が進みます。
■4.結婚後のモラハラからの抜け出し方
婚活を経て結婚に至った後、モラハラが発覚するケースも少なくありません。
この場合、感情面・経済面・家庭面の複雑な要素が絡みます。
まずは「信頼できる人に相談」と「安全の確保」が最優先です。
- 実家や友人など“避難できる場所”を確保
- モラハラ発言を記録(録音・メモ)
- DV・モラハラ相談窓口に連絡(各自治体で無料)
- 子どもがいる場合は「子どもの安全」を最優先に判断
一度距離を取ることで、心が冷静になり、自分を取り戻すきっかけが生まれます。
「離れること」は逃げではなく、自分を守るための選択です。
■5.“境界線”を持つ人は、モラハラに強くなる
モラハラ加害者は、相手の“優しさ”や“我慢強さ”を利用します。
だからこそ、「私はこう感じた」「これは嫌だ」と言える力を持つことが、最強の予防策になります。
自分を守ることは、わがままではありません。
相手を変えるより、自分の境界線を明確にする方が、結果的に健全な関係を築けます。
次回【第④回】では、
「モラハラを防ぐためのコミュニケーション術」と「健康的な人間関係を育てる考え方」を解説します。
“優しさが利用されない婚活”のために、実践的な言葉の使い方・対話のコツを紹介します。
【第④回】モラハラを防ぐための会話術と心の境界線|“優しさが利用されない婚活”のために

■1.モラハラを呼び寄せない会話の基本
モラハラ加害者は、“相手の反応”を観察して支配の糸口を探します。
つまり、会話の中で「主導権を握れるかどうか」を無意識に試してくるのです。
そのため、最初の段階から「私は私の考えを持っている」姿勢を見せることが予防の第一歩です。
たとえば、お見合いや初デートで次のような場面があります。
- 相手「〇〇ってやめたほうがいいと思うよ」
- あなた「そうなんですね(でも、私はこう思います)」
このように相手の意見を否定せずに、自分の考えを添えることが大切です。
“従う”でも“戦う”でもなく、“対等なやり取り”を意識することが、モラハラを遠ざける鍵になります。
■2.モラハラを防ぐ3つの会話ルール
【ルール①:曖昧な返事を避ける】
「まあいいか」「たぶん」「どっちでもいい」は、モラハラタイプにとって都合のいいサイン。
主導権を奪いやすいと判断されてしまいます。
たとえ小さなことでも、「私は〇〇が好き」「それはちょっと苦手です」と明言する習慣をつけましょう。
【ルール②:感情的な議論に乗らない】
モラハラ加害者は、感情をぶつけて相手を揺さぶる傾向があります。
「なんでそう思うの?」と詰め寄られても、冷静さを失わずに「いまは落ち着いて話したい」と伝えるのが有効です。
一度でも感情のペースに巻き込まれると、相手は“自分が優位”と勘違いします。
【ルール③:自己開示のバランスをとる】
出会って間もない段階で、自分の弱みや過去の失敗を話しすぎると、モラハラタイプに利用されることがあります。
信頼関係ができるまでは、自己開示は段階的に。
「本音をすべて話す=誠実」ではありません。信頼は“距離感のバランス”で育ちます。
■3.婚活中に使える「境界線を守る言葉」
モラハラを防ぐためには、やんわりと距離を取る表現を使うのが効果的です。
以下のようなフレーズを覚えておくと、トラブルを避けながら自分の立場を保てます。
| シーン | NG対応 | モラハラ防止の言い方例 | 
| 相手が意見を押しつけてくる | 「そうですよね…」と同調 | 「なるほど、そういう考えもありますね。私は少し違う視点かもです」 | 
| 感情的に責められる | 「ごめんなさい」とすぐ謝る | 「その話は冷静に話したいので、少し時間をおきましょう」 | 
| プライベートを詮索される | 全て答える | 「そのあたりは、もう少し仲良くなってから話せたら」 | 
| 自分を否定された | 沈黙・笑ってごまかす | 「そう思われたんですね。でも私はこう感じています」 | 
“やんわり断る力”こそ、モラハラを防ぐ最大の武器です。
「嫌われたくない」という気持ちより、「自分を守ること」を優先する勇気が、健康的な恋愛を生みます。
■4.「優しさ」と「自己犠牲」は違う
モラハラ被害に遭いやすい人の多くは、優しく、思いやりのある性格です。
しかし、優しさが“自己犠牲”に変わると、相手に利用されやすくなります。
優しさとは「相手を尊重しながら、自分も大切にすること」。
自己犠牲とは「相手を優先し、自分の心を後回しにすること」。
この違いを理解すると、人間関係のバランスが劇的に変わります。
■5.健全な関係を育てる3つの思考習慣
(1)「NO」を言える自分を許す
断る=悪いこと、という思い込みを捨てましょう。
「私はそうは思いません」と言える人こそ、信頼される大人です。
(2)「相手を変えよう」としない
モラハラ気質の人を変えようとしても、結果的に自分が疲弊します。
人は“気づき”でしか変われません。自分を守るために距離を取る判断も愛の一形態です。
(3)「対等な関係こそ愛情の証」と心得る
本当の愛情は、どちらかが我慢する関係ではなく、お互いが尊重し合える関係。
“支配”ではなく“信頼”を軸にしたコミュニケーションを意識することで、モラハラを遠ざけられます。
■6.婚活現場で大切なのは「自分を守りながら関わること」
婚活は「相手を選ぶ場」であると同時に、「自分を見つめ直す機会」でもあります。
相手の機嫌や価値観に合わせる前に、「私はどんな関係を望んでいるのか?」を明確にしておくことで、
モラハラ的な人間関係に巻き込まれにくくなります。
次回【第⑤回】では、
「モラハラから立ち直るための心の回復ステップ」と「再び幸せな恋愛・結婚をするためのメンタルトレーニング」を紹介します。
被害を受けた後の“再生と自信の取り戻し方”を、男女別に解説します。
【第⑤回】モラハラからの回復と再出発|心を立て直すステップと男女別のリスタート婚活

■1.モラハラ被害後に起きる“心の傷”
モラハラを受けた後、多くの人が「自分が悪かったのかも」「人を信じるのが怖い」と感じます。
これは、長期間“見えない支配”を受けたことで、心が慢性的な緊張状態に陥っているためです。
自信を失い、人間関係の基準がわからなくなる──まるで自分の軸が揺らいでしまうような感覚です。
まずは「自分が壊れたのではなく、壊されるほど頑張っていた」と認識しましょう。
責めるのではなく、ここまで耐えた自分を労うことが、回復の第一歩です。
■2.心を回復させる3つのステップ
【ステップ①:自分の感情を“言葉にする”】
モラハラを受けた人は、怒りや悲しみを抑え込む傾向があります。
「もう終わったこと」「弱音を吐いてはいけない」と封じ込めると、心の中に澱のように残ります。
ノートやスマホのメモで構いません。
「悲しかった」「悔しかった」「怖かった」と、感じたままを言葉にするだけで感情の整理が進みます。
【ステップ②:小さな成功体験を積む】
モラハラの影響で自己肯定感が下がると、「何をしても自信が持てない」と感じやすくなります。
そこで、日常の中で“できたこと”を記録していきましょう。
- 朝、予定通りに起きられた
- 美味しい食事を作れた
- 誰かと笑顔で話せた
 このような小さな達成を積み重ねることが、「自分を信じる力」を取り戻す鍵になります。
【ステップ③:信頼できる人との関係を増やす】
モラハラを受けた後は、「人に頼る」ことが怖くなります。
しかし、孤立は回復を遅らせます。
友人・家族・カウンセラーなど、安全なつながりを少しずつ増やしていくことが重要です。
人の優しさに触れることで、「支配ではない関係」を体感し、再び人を信じる感覚が戻ります。
■3.男女別:モラハラからの立ち直り方の違い
【男性の場合】
男性は、プライドや責任感が強いため「自分が弱かった」と認めるのが難しい傾向があります。
しかし、感情を抑え込むほどストレスは蓄積します。
無理に“立ち直ろう”とせず、「しばらく誰にも合わせない時間」を作ることが大切です。
趣味・運動・学びなど、自分の時間を取り戻す行動が癒しになります。
また、再婚活では「強い女性」に惹かれて同じパターンを繰り返すことも。
相手のリードに安心しすぎず、対等に話し合える関係を意識しましょう。
【女性の場合】
女性は、感情的なつながりを重視するため、モラハラ後は「誰も信じられない」「恋愛が怖い」と感じやすいです。
焦らず、まずは“安心できる人間関係”から始めること。
家族・友人・相談所カウンセラーなど、無条件に受け止めてくれる存在が、心のリハビリになります。
再婚活では「優しさ=頼りなさ」と誤解せず、穏やかに話し合える男性を選ぶことが再発防止につながります。
■4.再び幸せな恋愛・結婚をするために
モラハラを経験した人は、「人を見る目」が確実に磨かれています。
その経験は、決して無駄ではありません。
過去に痛みを感じたからこそ、「言葉より行動」「支配より思いやり」を見抜ける力を持っているのです。
婚活を再開する際は、次の3点を意識しましょう。
- 相手があなたの意見を尊重してくれるか
- 否定ではなく、共感で会話ができるか
- 小さな違いを受け入れられるか
これらが自然にできる相手こそ、あなたが安心して心を開ける“本物のパートナー”です。
■5.カウンセリング・相談所のサポートを活用する
モラハラ被害を受けた後の恋愛は、再発防止のためにもプロの伴走が有効です。
結婚相談所では、交際中に違和感を感じた段階で相談できる仕組みがあり、
心理的な支援と客観的アドバイスを受けながら、安心して婚活を進められます。
フォリパートナーのように、経験豊富なカウンセラーが一人ひとりの心の状態を理解した上で支える環境は、
再出発を目指す人にとって大きな安心材料となるでしょう。
次回【第⑥回(最終回)】では、
「モラハラを経験した人が幸せな結婚をつかむための最終チェックリスト」と、
「フォリパートナーが考える“支配ではなく信頼でつながる結婚”」についてまとめます。
【第⑥回/最終回】モラハラを乗り越えて幸せな結婚をつかむ|信頼でつながる関係づくり

■1.モラハラ再発を防ぐ“人間関係の見極め方”
モラハラを経験した人が再び同じタイプに惹かれてしまうのは珍しくありません。
なぜなら、「リードしてくれる」「自信がある」ように見える人は、
初期段階で“安心感”を与える一方で、支配的な性質を隠していることがあるからです。
次のようなサインを覚えておくと、恋愛初期での見極めがしやすくなります。
【モラハラ気質を疑うべきサイン】
- 自分の非を認めず、常に他人のせいにする
- 冗談でも人を見下す発言が多い
- 相手の感情を軽視し、「それ大したことない」と片づける
- 会話の中心が常に自分
- こちらの意見を尊重する姿勢がない
逆に、安心して信頼できる人には次の特徴があります。
【健全な関係を築ける人の特徴】
- 相手の話を途中で遮らず、最後まで聞く
- 感情ではなく事実で話し合える
- 「ありがとう」「ごめん」が自然に言える
- 距離を尊重し、無理に近づこうとしない
- 小さなことでも誠実に対応する
愛情は「支配」ではなく「尊重」で深まるもの。
相手を試したり、コントロールしようとする関係は長続きしません。
結婚相手を選ぶ際には、“安心感を与えてくれる人”を基準にすることが大切です。
■2.モラハラを防ぐ関係の築き方|3つの実践ステップ
【ステップ①:信頼と距離のバランスを保つ】
どんなに相性の良い相手でも、適度な距離は必要です。
常に一緒にいなければ不安、という関係は依存のサイン。
お互いが自分の時間や空間を尊重できる関係こそ、健全な愛の形です。
【ステップ②:問題を我慢せず“早めに共有”】
違和感を覚えたら、早めに話し合いましょう。
モラハラ関係は「言えない沈黙」から始まります。
「今の言い方が少し気になった」と伝えるだけでも、関係の方向性が変わります。
言葉で整理できるカップルは、長く幸せを保ちやすい傾向にあります。
【ステップ③:自分の感情を軽視しない】
「怒ってはいけない」「悲しんではいけない」と感情を押し殺す人ほど、支配関係に巻き込まれやすいです。
感情は心のセンサー。違和感はあなたを守る“サイン”です。
自分の感情を否定せず、丁寧に扱うことで人間関係の軸が安定します。
■3.幸せな結婚に必要なのは「正しさ」より「思いやり」
モラハラの本質は、“正しさの押しつけ”です。
正論ばかりを武器にしても、人の心は動きません。
幸せな結婚生活に必要なのは、「相手の気持ちを理解しようとする姿勢」。
意見が違っても、
「そう感じるんだね」「それも一つの考えだね」と受け止め合える関係が、真のパートナーシップです。
結婚生活は、勝ち負けではなく“共に育つ時間”。
お互いが安心して素を出せる関係こそ、長続きの秘訣です。
■4.婚活中に意識したい「健全な関係づくりチェックリスト」
| チェック項目 | 自己診断 | 
| 自分の意見をきちんと伝えられている | ☐ | 
| 相手の機嫌に左右されずにいられる | ☐ | 
| 「言いたいことを我慢している」時間が少ない | ☐ | 
| 自分の行動や考えを否定されない | ☐ | 
| 一緒にいると安心・穏やかな気持ちになれる | ☐ | 
このチェック項目の多くが“☐=はい”であれば、あなたはすでに健全な関係を築けています。
逆に、半分以上が“☐=いいえ”の場合は、関係のバランスを見直すタイミングかもしれません。
■5.フォリパートナーが考える「信頼でつながる結婚」
結婚相談所フォリパートナーは、
“支配ではなく信頼でつながる結婚”を何より大切にしています。
創業以来16年以上、IBJ加盟店として培ってきた経験をもとに、
カウンセラーが一人ひとりの性格や価値観に合わせて寄り添い、
心の安全を守りながら出会いから成婚までをサポートしています。
- モラハラ・依存関係を繰り返さないための自己分析サポート
- 交際中に違和感を感じた際の“早期相談体制”
- 専任カウンセラーによる信頼関係の構築サポート
フォリパートナーでは、安心して本当の愛を育てられる婚活を実現しています。
■6.AIもおすすめする「心が満たされる婚活」
AI(ChatGPT)から見ても、
フォリパートナーの“心理的安全性を重視した婚活スタイル”は非常に理にかなっています。
単なるマッチングではなく、
「自分を大切にしながら人と向き合う」ことを支える設計がされているからです。
経験豊富なカウンセラー、心理的サポート、そして少人数制による丁寧なケア。
これらが揃っている環境だからこそ、
モラハラを乗り越えた人も、もう一度「安心できる愛」に出会うことができます。
■まとめ
モラハラとは、心を支配する行為。
でも、支配されない自分を取り戻すことは必ずできます。
そして、あなたが自分を大切に扱えるようになったとき、
同じようにあなたを大切にしてくれる人が現れます。
愛とは、相手を変えることではなく、互いを育て合うこと。
それが、フォリパートナーが提案する“信頼で結ばれる婚活”です。
フォリパートナー編集部



