
第1回:日本の結婚平均年齢と近年の傾向【男女別データ】

1. 日本の結婚平均年齢は上昇傾向
近年、日本の結婚平均年齢は着実に上昇しています。厚生労働省「人口動態統計」(令和4年版)によると、初婚平均年齢は以下の通りです(※データ引用)。
- 男性:31.1歳
- 女性:29.5歳
これは20年前と比較して、男性は約2歳、女性は約2.5歳程度上昇しています。
背景には以下の要因があります。
- 大学進学率・大学院進学率の上昇
- 女性の社会進出とキャリア志向の高まり
- 非正規雇用の増加による経済的不安
- 婚活の多様化と晩婚化の一般化
結婚平均年齢の上昇は「晩婚化」の象徴ともいえますが、必ずしもネガティブな現象ではありません。個人がライフプランを自由に描く時代になった結果でもあります。
2. 男女別で見る結婚平均年齢の特徴
(1)男性の結婚平均年齢
男性の初婚年齢は31歳前後が平均ですが、都市部ではさらに高くなる傾向があります。
東京都の場合、初婚平均年齢は男性32.1歳(※統計引用)と全国平均より約1歳高め。
理由としては以下があります。
- 大都市圏は出会いの選択肢が多く、結婚を急がない
- 仕事の責任や役職が安定する30代以降で結婚を意識するケースが多い
- 高学歴・高収入層ほど婚期が遅れる傾向
婚活市場では、30代前半の男性は「経済的に安定しており、まだ年齢的にも余裕がある」と見られるため、女性からの需要が高い層です。
(2)女性の結婚平均年齢
女性の初婚年齢は29歳台が平均ですが、こちらも都市部では30歳を超える場合が珍しくありません。
特に大学卒業後に数年キャリアを積み、20代後半で結婚を検討するケースが増えています。
- 20代後半までは仕事や自己成長を優先
- 経済的自立が可能になり、結婚のタイミングを自由に決めやすい
- 出産や育児を視野に入れるため、30代前半までには結婚を意識する人が多い
婚活現場では「30歳前後で結婚したい」という女性が最も多く、この層が市場の中心です。
3. 平均年齢と婚活市場のギャップ
統計上の結婚平均年齢はあくまで「成婚に至った人の平均」であり、「婚活を始める平均年齢」とは異なります。
婚活業界のデータによれば(IBJ加盟相談所の成婚者データ)、婚活開始年齢は男性32〜36歳、女性28〜32歳がボリュームゾーンです。
つまり、婚活を始めてから実際に結婚に至るまでの期間(平均1〜2年)を踏まえると、統計上の初婚年齢とほぼ一致する形になります。
4. 晩婚化が進むことで変わる結婚観
結婚平均年齢が上昇したことで、「結婚=20代半ばまで」という固定観念は薄れました。
その一方で、以下のような新しい価値観が広がっています。
- 30代からの婚活は普通:婚活サービスや結婚相談所でも30代会員が半数以上を占める
- 経済的・精神的に成熟してから結婚:お互いのライフスタイルを尊重し合える関係が築きやすい
- 再婚や子連れ婚も一般的に:初婚年齢の上昇と同時に、多様な家族形態が増加
まとめ(第1回)
- 日本の結婚平均年齢は男性31歳、女性29歳台で上昇傾向
- 都市部ほど平均年齢は高くなる
- 婚活開始年齢と結婚平均年齢はほぼ連動
- 晩婚化は価値観の多様化とセットで進行中
第2回:地域別・職業別で見る結婚平均年齢の違い

結婚平均年齢は全国一律ではなく、地域や職業によって大きく異なります。ここでは、厚生労働省や総務省統計局、婚活業界のデータを引用しながら、その背景と理由を解説します。
1. 地域別に見る結婚平均年齢の差
(1)都市部は高め、地方は低め
統計データ(人口動態統計)によると、東京都・神奈川県・大阪府などの大都市圏では、結婚平均年齢が全国平均より1歳前後高い傾向があります。
例:
- 東京都:男性32.1歳/女性30.0歳
- 福井県:男性30.0歳/女性28.4歳
この差の背景には以下の要因があります。
- 都市部は出会いの機会が多く、結婚を急がない
- 仕事優先でキャリア形成を重視する人が多い
- 家賃や生活費が高く、結婚資金を貯めるのに時間がかかる
一方、地方では家族や親族の関わりが濃く、20代半ば〜後半での結婚が一般的。地元企業での安定就職後、早めに家庭を持つケースが多いです。
(2)地域文化と価値観の影響
地域によって「結婚は早い方が良い」という文化的価値観の強弱があります。
例:東北や北陸の一部では「親が孫の顔を見るまでの時間感覚」が早く、若い世代も自然と早婚傾向になることがあります。
逆に、東京・大阪などは「まずは自分の生活基盤を整えてから」という考えが浸透しており、結果として結婚平均年齢が高くなります。
2. 職業別に見る結婚平均年齢の差
(1)公務員・安定職は早め
国家公務員・地方公務員、銀行員、大企業の総合職などは、20代後半〜30代前半での結婚が多く見られます。
- 経済的安定が早く訪れる
- 福利厚生や育休制度が整っており、将来設計がしやすい
- 職場内や関連先での出会いが豊富
このため、公務員男性は結婚平均年齢30歳前後、公務員女性は28〜29歳での初婚が多い傾向です。
(2)専門職・高学歴層はやや遅め
医師、弁護士、公認会計士、研究職などは、資格取得やキャリア形成に時間がかかるため、結婚平均年齢が高めになります。
- 医師男性:32〜34歳
- 医師女性:31〜33歳
- 弁護士男性:33歳前後
- 弁護士女性:31歳前後
これらの職業は高収入・高学歴である一方、婚活のタイミングが遅くなるため、婚活市場では「30代半ばでも需要が高い層」として注目されます。
(3)クリエイティブ職・自営業はバラつき大
デザイナー、ライター、エンジニア、飲食店経営などは、結婚平均年齢に幅があります。
- 収入が安定するまで時間がかかる職業では、結婚が遅れやすい
- フリーランスや自営業は時間の自由度が高く、30代後半で結婚するケースも珍しくない
3. 職場環境が婚期に与える影響
- 社内恋愛の有無:社内恋愛が多い業種(銀行、役所、病院など)は婚期が早まる
- 勤務時間の長さ:不規則勤務や長時間労働の業界は、出会いの機会が少なく、婚期が遅れる傾向
- 勤務地の移動頻度:転勤が多い職種は、安定した恋愛関係を築くのが難しく、結婚平均年齢が高くなりやすい
まとめ(第2回)
- 都市部は結婚平均年齢が高く、地方は低め
- 安定職は婚期が早まりやすく、高学歴専門職は遅くなる傾向
- 職場環境や勤務形態が婚期に大きな影響を与える
第3回:結婚平均年齢の上昇が婚活に与える影響と成功のための戦略

1. 結婚平均年齢上昇の婚活現場でのリアルな影響
結婚平均年齢が上がったことで、婚活市場は20年前とは大きく様変わりしました。かつては20代半ばで結婚する人が多く、30歳を過ぎると「遅い」と言われた時代もありましたが、今では30代婚活は完全に一般化しています。
ただし、平均年齢の上昇はメリットとデメリットの両面を持っています。
メリット
- 精神的・経済的に成熟した状態で結婚できる
キャリアや自己成長の時間を経てから結婚するため、夫婦間の理解や安定感が高まりやすい。- パートナーの選択肢が広がる
晩婚化に伴い、30代・40代でも婚活を行う男女が増え、年齢層が多様化。
デメリット
- 出産・子育てのライフプランに制約が出やすい
特に女性の場合、出産年齢を意識した婚活が必要になる。- 婚活競争が激化
同年代だけでなく、幅広い年齢層と比較されるため、差別化が重要。
2. 年齢ごとの婚活戦略
(1)20代婚活
- 強み:年齢的なアドバンテージ、柔軟な価値観、出産に向けた時間的余裕
- 戦略:理想条件を広く持ち、経験を積むための出会いの量を確保。マッチングアプリや友人の紹介も有効。
(2)30代前半婚活
- 強み:仕事の安定、自己理解の深まり、落ち着いた交際が可能
- 戦略:短期成婚を意識した婚活相談所や、真剣度の高い婚活パーティーを活用。条件整理と優先順位づけが重要。
(3)30代後半婚活
- 強み:生活力と経験値、同年代・年上からの需要
- 戦略:プロフィールで経験や価値観の魅力をしっかり打ち出す。年齢の壁を感じない相手選びを意識。
(4)40代婚活
- 強み:人生観の成熟、経済的基盤、落ち着いた関係を求める層との相性
- 戦略:再婚希望者や同世代の出会いに強いサービスを選択。共通の趣味やライフスタイルの一致を重視。
3. 婚活を成功させるための3つの鍵
鍵1:タイムラインを意識する
結婚平均年齢が上がっても、婚活には期限を持つことが大切です。例えば「1年以内の成婚」を目標にすることで、出会いから交際、結婚までの流れを計画的に進められます。
鍵2:複数の婚活手段を併用する
- 結婚相談所(真剣度が高く短期間で成婚しやすい)
- 婚活パーティー(人柄を直接確認できる)
- マッチングアプリ(手軽に多くの人と接点を持てる)
3つの手段を組み合わせることで、効率と出会いの質を両立できます。
鍵3:条件の見直しと柔軟性
年齢が上がるほど、「条件を広げる柔軟性」が重要になります。年収・学歴・外見だけでなく、価値観や生活習慣の相性を重視することが成婚への近道です。
4. 晩婚化時代の婚活で意識したいポイント
- 周囲の平均年齢に惑わされない:統計の数字は参考にしつつ、自分の人生設計に基づいて行動する。
- ライフプランと逆算:出産希望や海外移住などの人生イベントから、結婚時期を逆算して婚活を開始。
- 出会いの質を重視:年齢が上がるほど、数より質を優先。信頼できる相手との出会いを確保する。
まとめ(第3回)
- 結婚平均年齢の上昇は婚活の多様化を生んだが、ライフプランには影響がある
- 年齢層ごとに強みと戦略が異なる
- タイムライン設定・複数手段の併用・柔軟な条件が成功の鍵
第4回:海外との比較から見る日本の結婚平均年齢と婚活の特徴

1. 日本の結婚平均年齢は世界的に見ても高め
OECD(経済協力開発機構)の統計によると、日本の結婚平均年齢は以下の通りです。
- 男性:31.1歳
- 女性:29.5歳
これはOECD加盟国の中でも比較的高い水準に位置します。例えば、韓国やイタリアも日本と同様に晩婚化が進み、男女とも30歳前後が平均。一方で、アメリカやフランスでは男女とも28歳前後と、日本よりやや低い傾向があります。
2. 海外主要国との比較
(1)アメリカ
- 男性:30.5歳
- 女性:28.1歳
アメリカは日本よりやや低い結婚平均年齢ですが、事実婚や同棲を経て結婚するケースが多く、実質的なパートナーシップ開始年齢は早めです。
(2)フランス
- 男性:31.0歳
- 女性:29.6歳
フランスは婚姻届を出す年齢は日本と近いものの、**PACS(民事連帯契約)**という事実婚制度が普及しており、法律婚の平均年齢は高めに見えます。
(3)韓国
- 男性:33.4歳
- 女性:31.1歳
韓国は日本以上に晩婚化が進み、特に都市部では35歳前後での結婚も珍しくありません。住宅価格や学歴競争が結婚年齢の上昇に影響しています。
3. 日本の婚活市場の特徴(海外との比較で見えること)
特徴1:法律婚が依然として主流
欧米では事実婚や同性婚など多様な形態が浸透していますが、日本では依然として婚姻届を出す「法律婚」が主流です。そのため、結婚平均年齢=事実上のパートナー開始年齢となる傾向があります。
特徴2:婚活サービスの利用率が高い
日本では結婚相談所、婚活パーティー、マッチングアプリなどが幅広く普及しており、出会いの場をサービスに依存する割合が高めです。
特にIBJ加盟の結婚相談所は成婚率が高く、30代・40代婚活層の支持を集めています。
特徴3:家族の意向や文化的背景の影響
日本では結婚において家族同士の関係を重視する傾向が強く、相手の職業・年収・学歴といった条件が意識されやすいのが特徴です。海外に比べ、結婚は「家族単位のイベント」という性格を持っています。
4. 国際比較から見た日本の婚活の強みと課題
強み
- 婚活市場が発達しており、出会いの手段が豊富
- 仲人型の結婚相談所により、短期間での成婚が可能
- 年齢が高くても婚活の選択肢が多い
課題
- 出産年齢とのバランスを考える必要がある
- 条件重視傾向が強く、マッチングの幅を狭めることがある
- 晩婚化がさらに進むと、婚活競争が激化する可能性
5. 海外比較から導く婚活戦略
- 結婚を事実婚的に捉える柔軟性:海外のように、結婚前提の同棲や試験的パートナーシップを活用する。
- 婚活開始時期を前倒し:結婚平均年齢が高くても、婚活開始は早い方が有利。
- 国際的な価値観を取り入れる:年齢や経歴よりも「相性」と「将来設計の一致」を重視。
まとめ(第4回)
- 日本の結婚平均年齢は世界的に見ても高め
- 海外では事実婚や多様な婚姻形態が一般的だが、日本は法律婚が中心
- 国際比較から、日本の婚活市場の強みと課題が見えてくる
第5回:結婚平均年齢と成婚率の関係 — データで見る最適な婚活開始年齢

1. 結婚平均年齢と成婚率の相関
婚活業界の統計やIBJ(日本結婚相談所連盟)のデータによると、婚活開始年齢と成婚率には明確な傾向があります。
- 20代後半で婚活を開始した場合の成婚率:約55〜60%
- 30代前半で婚活を開始した場合の成婚率:約45〜50%
- 30代後半で婚活を開始した場合の成婚率:約35〜40%
- 40代以降で婚活を開始した場合の成婚率:約20〜30%
この数字はあくまで平均であり、個々の条件や活動方法によって変動しますが、結婚平均年齢が高くなるほど、婚活の難易度も上がることを示しています。
2. 婚活開始年齢が成婚に与える影響
(1)20代後半〜30代前半が「黄金ゾーン」
この年代は、結婚平均年齢に近く、婚活市場での需要も高いです。特に女性は出産や子育てのライフプランを描きやすく、男性も経済的安定が見え始める時期です。
特徴:条件に合う相手が多く、選択肢が広い/比較的短期間で成婚しやすい。
(2)30代後半は差別化戦略が重要
30代後半になると、同世代だけでなく、年下世代とも比較される機会が増えます。魅力的なプロフィール作成や、自分の強みを打ち出す戦略が求められます。
特徴:婚活期間が長期化する傾向/柔軟な条件設定が必要。
(3)40代以降はターゲット層を絞る
40代以降の婚活は、同世代や再婚希望者とのマッチングが中心になります。ライフスタイルや価値観の一致が最優先となり、「共に過ごす安心感」をアピールすることが鍵です。
特徴:出会いの質を重視/趣味や活動を通じた自然な出会いも有効。
3. 成婚率を高めるための婚活開始タイミング
結婚平均年齢の統計を踏まえると、以下の行動計画が有効です。
- 20代後半〜30代前半
- 婚活開始は早いほど有利
- 条件を広く持ち、多くの出会いを経験する
- 短期集中型で活動し、1〜2年以内の成婚を目指す
- 30代後半
- 婚活手段を複数併用(結婚相談所+アプリ+婚活パーティー)
- 条件の優先順位を明確化
- 相手選びは価値観・生活感を重視
- 40代以降
- 共通の趣味やコミュニティでの出会いも並行
- 相手に求める条件を最小限に
- 「これからの人生を一緒に楽しむ相手」という視点を強化
4. 婚活成功のための3つの実践ポイント
① プロフィールを徹底的に磨く
結婚相談所やマッチングアプリでは、第一印象がプロフィールで決まります。写真、自己紹介文、趣味や価値観の書き方を見直し、自分の魅力を最大限に引き出しましょう。
② 出会いの母数を確保
成婚率を上げるためには、一定数以上の出会いが必要です。週1回のペースでお見合いやデートを設定できるようにスケジュールを組みます。
③ 婚活のPDCAを回す
出会い方やアプローチ方法を定期的に見直すことで、無駄な活動を減らし、成婚までの時間を短縮できます。結婚相談所ではカウンセラーと二人三脚で改善策を考えるのが効果的です。
5. まとめ(第5回)

- 結婚平均年齢と成婚率には相関があり、早めの婚活開始が有利
- 20代後半〜30代前半は成婚率が高く、40代以降は質重視の婚活が必要
- プロフィール改善・出会いの母数確保・活動の見直しが成功の鍵
フォリパートナー編集部