
結婚相手に年収400万円は「夢見過ぎ」なのか?──現実の婚活事情と真の幸せの見極め方【第1回】

「結婚するなら年収400万円は欲しい…」「それって夢見すぎなの?」──婚活中の女性がよく口にするこの基準。ですが、年収400万円というラインは果たして「理想」なのか、それとも「現実的な水準」なのか。
本コラムでは、年収400万円の男性像を多角的に分析し、結婚相手としての現実性や婚活市場での需要・供給バランス、そして「夢見過ぎ」と言われる背景などをデータに基づいて徹底的に解説します。
■ 1. なぜ「年収400万円」がひとつの基準になるのか?
婚活市場で年収400万円という数字は、よく“最低限クリアしてほしいライン”として語られます。たとえば、リクルートブライダル総研が2022年に行った調査によれば、女性が結婚相手に求める理想年収は「400万〜600万円」と答えた層が最も多く、特に30代女性では6割以上がこのゾーンを希望しています
これは、以下のような理由に裏付けられています。
- 都市部での共働き前提の家計運営で、年収400万円あれば生活の基盤が整いやすい
- 住宅ローンや教育資金を見越した家計設計において、安定感がある
- 昇給やキャリアアップによって将来的な伸びしろが期待できる
しかし一方で、「現実の男性たちはそこまで稼いでいない」「希望する女性の数が多すぎる」といった現実の声も少なくありません。
■ 2. 年収400万円の男性はどのくらいいる?年代別・男女別データで見る現実
「夢見過ぎ」と言われる背景には、年収400万円に達している人の割合が意外と少ないという事実があります。
以下は、国税庁『令和4年 民間給与実態統計調査』をもとにしたデータです。
男性の年収400万円以上の割合(全年齢平均):
- 全体:約53.6%
- 20代:約17.1%
- 30代:約45.9%
- 40代:約64.3%
※年収400万円「未満」の男性は全体の約46.4%と、半数近くに上る。
つまり、特に20代〜30代の婚活男性において「年収400万円以上」をクリアしているのは少数派ということ。婚活市場で競争が激しくなるのも当然です。
■ 3. 年収400万円の「生活レベル」はどの程度?
次に、実際に年収400万円の男性と結婚した場合の生活イメージを具体的に見てみましょう。
● 独身男性(年収400万円)の月々の手取りイメージ:
- 手取り:約26万円前後(ボーナスありの場合)
- 家賃:7万円前後(都市部の1LDK)
- 食費・生活費:8万円
- 貯金・交際費・趣味など:残りで調整
これはあくまで独身時の想定。結婚後は共働きかどうか、子どもを持つかどうかで大きく変動しますが、「質素ながら安定した生活は可能」といえます。
また、年収400万円の男性は「慎ましく、計画的な家庭」を築く傾向も強いため、価値観が合えばむしろ堅実なパートナーとなる可能性も。
■ 4. 「夢見過ぎ」と言われる本当の理由とは?
婚活界隈で「年収400万円希望=夢見過ぎ」と揶揄されるケースがあるのは、以下のような要因が絡み合っているからです。
- 自身の年収やスペックと釣り合わない条件を希望しているケースがある
- 年収以外のスペック(ルックス・年齢・学歴など)にも高望みしがち
- 需要過多なゾーン(30代前半・年収400万〜600万・高学歴)に集中するため競争が激化
つまり、年収400万円という数字だけを見て判断するのではなく、自身とのバランスや将来的な価値観のすり合わせが求められるのです。
次回(第2回)では、年収400万円の男性と出会いやすい場所(マッチングアプリ・婚活パーティー・結婚相談所)ごとの傾向を詳しく解説いたします。
結婚相手に年収400万円の男性は夢見過ぎ?──出会える場所とそのリアルを徹底分析【第2回】

前回は「年収400万円の男性は婚活市場でどれくらいの割合か」「実際の生活水準」「なぜ夢見過ぎと言われるのか」といった現実に触れました。
今回は、そんな年収400万円層の男性と実際に出会える可能性のある婚活手段──マッチングアプリ、婚活パーティー、結婚相談所──に注目し、それぞれの出会いやすさや注意点を解説します。
■ 1. マッチングアプリで年収400万円の男性と出会える?
マッチングアプリは、今や20代〜30代の男女にとってスタンダードな婚活手段です。
◎ メリット
- 母数が圧倒的に多く、年収400万円前後の男性も多数登録
- 地域・年齢・年収などで細かく検索できる
- 気軽に始められ、コミュニケーションのハードルが低い
△ デメリット・注意点
- 年収証明は任意のため、実態と異なるケースも(自己申告制)
- 結婚への本気度に温度差がある(恋活・遊び目的の人も)
- 実際のライフスタイルや人柄までは見えにくい
▼ 出会いやすい層
- 20代後半〜30代前半の営業職、販売職、技術職など
- 地方よりも都市部の方が年収400万円以上の層が多い傾向
ワンポイント:
年収だけでなく「婚活に対する真剣度」も見極める力が必要。プロフィールの内容やメッセージのやり取りの中で、ライフプランを語れるかどうかを見て判断しましょう。
■ 2. 婚活パーティーで年収400万円層を狙うには?
婚活パーティーは、リアルに会って印象を確かめながら出会えるのが魅力。特に「職業・年収・年齢」など参加条件が決められたパーティーであれば、年収400万円以上の男性も対象として設定されていることがあります。
◎ メリット
- 最初から年収や職業が明記されており、ある程度信頼できる
- 相手の人柄や雰囲気を直接見て判断できる
- 条件に絞ったパーティーが多く、効率的
△ デメリット・注意点
- 出会いの数が限定的で、毎回希望条件の人に会えるとは限らない
- 外見・会話力重視の“短期決戦型”で本質が見えにくいことも
- 人気の男性には競争が集中しやすい
▼ 出会いやすい層
- 30代男性中心(安定した職業・公務員・メーカー・インフラ系など)
- 「初婚よりも再婚可」など許容を広げるとマッチ率が上がる
ワンポイント:
年収400万円に届いている男性は、すでに安定した職についていることが多いです。プロフィールに「長期的なパートナーを探している」と記載がある人は要チェック。
■ 3. 結婚相談所で年収400万円の男性と出会うには?
結婚相談所は、他の婚活手段に比べてもっとも“本気度が高い”場です。登録時に「収入証明書」や「独身証明書」の提出が必要なため、年収400万円という条件も信頼性が高く、嘘がありません。
◎ メリット
- 年収証明が必須なので安心
- 専門カウンセラーによる紹介・フォローがある
- 結婚への意欲が非常に高い男性が多い
△ デメリット・注意点
- 登録料・月会費など一定のコストがかかる
- 条件を厳しく設定しすぎるとマッチ率が下がる
- カウンセラーとの相性によって活動成果に差が出ることも
▼ 出会いやすい層
- 30代後半〜40代前半の堅実な男性
- 地方在住のまじめな性格・貯蓄意識の高いタイプ
- 結婚を意識しているが出会いがなかった人
ワンポイント:
収入だけでなく、ライフスタイルや性格との相性も重視している相談所が増えています。収入条件だけでフィルタリングせず「一緒に穏やかな生活ができるか」を基準にしてみるのが◎。
■ 4. 年収400万円男性に出会うための婚活スタンス
年収400万円の男性は婚活市場において「真ん中〜やや上」の層にあたります。そのため、彼らを狙うなら次のようなスタンスが求められます。
- 「年収+性格」や「価値観重視」で総合的に判断する
- 出会いの“数”より“質”を重視する(特に30代以降)
- 自分自身も収入・家事力・思いやりなど“提供できる価値”を自覚する
「誰でもいい」ではなく「この人と一緒に暮らしたい」と思える人と出会うことが、結果的に幸せな結婚への近道になるのです。
次回(第3回)は、年収400万円男性の結婚観や家庭観を深掘りし、結婚後の生活イメージやリスク・メリットについて解説します。
結婚相手に年収400万円の男性は夢見過ぎ?──結婚後の生活・価値観・リアルな現実とは【第3回】

第1回・第2回では、「年収400万円の男性が婚活市場においてどれほどの割合なのか」「どんな婚活手段で出会えるか」について詳しくお伝えしました。
今回は、実際に結婚したらどのような暮らしになるのか、価値観や将来設計などを踏まえて“結婚後のリアル”に迫ります。
■ 1. 年収400万円の男性と結婚したら、どんな生活になる?
年収400万円の手取りは、ざっくり月に26〜28万円前後。ここから家賃・食費・光熱費・通信費・交通費・保険・貯蓄などをやりくりする必要があります。
▼ 夫婦二人暮らしの家計イメージ(東京都23区・家賃10万円想定)
項目 | 金額目安(円) |
家賃 | 100,000 |
食費 | 40,000 |
光熱費 | 12,000 |
通信費 | 10,000 |
日用品・雑費 | 10,000 |
外食・交際費 | 15,000 |
保険・年金 | 25,000 |
貯蓄・娯楽費 | 20,000 |
合計 | 約232,000 |
このように、極端に贅沢はできませんが、共働きをすれば十分に安定した生活が実現可能です。
◎ “贅沢を望まない・質素でも幸せを感じられる”タイプには合う
年収400万円の男性との生活は「大きな家・高級車・頻繁な旅行」といった豪華さはなくとも、安定していて安心感のある日常が続くというメリットがあります。
■ 2. 年収400万円の男性の結婚観・家庭観とは?
この年収層の男性には「堅実で家族想い」な価値観を持っている人が多い傾向があります。
▼ よくある傾向
- 家庭を第一に考える
- 無理な背伸びをせず、安定を重視
- お金よりも心の繋がり・支え合いを大事にする
- 見栄を張らない・堅実な貯蓄意識
こうした価値観を持つ男性は、派手なイベントやサプライズよりも、日常の中での「ありがとう」や「おつかれさま」のような言葉を大切にする傾向があります。
■ 3. 年収400万円の男性と結婚するメリット・デメリット
【メリット】
- 金銭感覚が合いやすい(堅実派同士なら最強)
- 浮ついた恋愛ではなく、安定した結婚生活を求めている
- 共働きでバランスよく家計を支え合える
- 身の丈に合ったライフスタイルで無理がない
【デメリット】
- 教育費や住宅購入、老後資金などを考えるとゆとりは少ない
- 出産・育児期に片働きになると家計に負担がかかる
- 女性側に「養ってほしい」気持ちが強いとミスマッチに
■ 4. 年収400万円の男性と幸せになるための3つの心得
① 自分も“稼ぐ力”や“支える力”を持つ
共働き前提で考えると、年収400万円+年収300万円の夫婦で年収700万円の家庭が成立します。お互いが補完し合う前提で設計することが重要です。
② 「年収」より「誠実さ」や「価値観の一致」を重視する
お金はあくまで「生活の手段」であって、「結婚生活のすべて」ではありません。信頼・感謝・笑顔がある日常こそ、真の豊かさ。
③ 「収入を理由に上から目線で判断しない」
年収がすべての価値を決めるわけではありません。むしろ、そうした偏見を持って接すると、誠実な相手とのご縁を自ら逃してしまうリスクもあります。
■ まとめ:あなたの“理想の結婚生活”に年収400万円は本当に足りない?
夢を見てしまうのも当然ですが、冷静に考えれば「年収400万円の男性との生活」は決して苦しいわけではありません。
むしろ、心の繋がり・日々の信頼・安定した生活──それを一緒に築ける男性との結婚は、どんなに年収が高い相手よりも、よほど「幸せ」だと感じられるかもしれません。
次回(第4回)では、「実際に年収400万円の男性と結婚した女性たちの体験談」や「婚活現場でのリアルなエピソード」など、より実践的・現場目線の内容をご紹介します。
年収400万円の男性と幸せになれる?──婚活女性たちのリアルな体験談&プロ視点アドバイス【第4回】

これまでの回では、年収400万円の男性の人口比率や生活レベル、結婚観や家計イメージについて解説してきました。
最終回となる今回は、「実際に年収400万円前後の男性と結婚した女性たちの声」や、婚活カウンセラーのプロ視点でのアドバイスを中心にお届けします。
■ 1. 年収400万円男性と成婚した女性たちのリアルな声
体験談①「理想より“安心感”を選んだ」/34歳女性(医療事務)
年収1,000万のハイスぺ男性との仮交際も経験しましたが、どこか他人行儀というか、居心地が悪くて。
その後出会ったのが、年収420万円の公務員の彼。堅実で誠実、いつも気遣ってくれて「この人となら穏やかに暮らせる」と思えました。
共働きで支え合っていますが、不満はゼロ。結婚って“感覚のフィット感”だなと実感しています。
体験談②「高望みをやめて視野が広がった」/36歳女性(事務職)
アプリではつい年収600万以上に絞っていたのですが、相談所のアドバイザーに「実際の生活レベルで想像してみて」と言われて見直したんです。
結果、年収400万円台でも堅実で信頼できる男性と出会い、今は楽しく暮らしています。
「理想の条件=幸せ」ではないと気づけたことが、婚活最大の収穫でした。
■ 2. プロの婚活カウンセラーが語る「年収400万円男性の本当の魅力」
婚活カウンセラーとして多くの男女を見てきた立場からすると、「年収400万円=低収入で厳しい相手」と決めつけてしまうのは非常にもったいないことです。
◎ 年収400万円男性の強み
- 浮ついたところがなく、家族に誠実
- 働く女性とパートナーシップを築く姿勢がある
- 家計管理意識が高く、無理な見栄を張らない
- 地に足のついた人生設計ができている
むしろ、年収が高くても価値観や将来設計にズレがあると、すれ違いが起きやすく、婚姻生活は長続きしにくくなる傾向すらあります。
■ 3. 「夢見過ぎ婚活」に陥らないためのチェックリスト
「条件で見ていたけど、心では納得していなかった」という女性が婚活に迷走してしまうことは少なくありません。
そこで、自分の“価値観”と“願望”のズレをチェックする簡易リストをご紹介します。
チェック項目 | あなたの答え |
毎月10万円の貯金ができれば満足? | YES / NO |
子育ては共働き前提で考えている? | YES / NO |
旅行や外食は年2〜3回でもOK? | YES / NO |
夫婦で家計も家事も「分担」したい? | YES / NO |
日々の感謝や気遣いを大事にしたい? | YES / NO |
→ YESが多い方は、年収400万円前後の男性でも“十分に幸せ”を感じられるタイプかもしれません。
■ 4. 高望みをやめる=妥協ではない
婚活で条件を緩めることは、「妥協」ではなく「現実に合った選択」です。
「本当は優しくて家事育児を一緒にしてくれる男性が良かったのに、年収ばかり見て失敗した」
「収入に惹かれて結婚したけれど、仕事最優先で家庭に無関心。孤独を感じる」
──こうした声は珍しくありません。
大切なのは、“自分が幸せを感じられる結婚”の中身を明確にすること。
そこに必要なのが「年収」なのか、「性格」なのか、「行動」なのかを見極めることです。
まとめ:年収400万円の男性でも、あなたの“理想の夫”かもしれない

「年収400万円は夢見過ぎでは?」という声も確かにあります。
しかし、現実的にはそれが“最も多く出会える年収帯”であり、“堅実な家庭”を築ける可能性の高いゾーンでもあるのです。
婚活は、人生を豊かにするためのパートナー探し。
その視点を見失わなければ、きっと年収という表面的な数字ではない“本物の幸せ”が見えてくるはずです。
フォリパートナー編集部