
第1回:結婚相談所で休会するのはどうなの?──休会制度の基本と誤解されがちなポイント

婚活を進める中で「ちょっと疲れた」「忙しくて時間がとれない」「心の整理がつかない」――そんなときに頼れるのが結婚相談所の「休会制度」です。しかし、この制度について正しく理解している方は意外と少ないのが現状です。
本コラムでは、「結婚相談所 休会」というキーワードに基づき、制度の概要から利用するメリット・注意点、誤解されやすい点まで丁寧に解説していきます。第1回では、まず「休会制度とは何か?」を基礎から詳しくご紹介します。
結婚相談所の休会制度とは?
結婚相談所には多くの場合、「休会制度」が設けられています。これは活動を一時的にストップし、再開するまでの間、費用や紹介をセーブできる仕組みのことです。つまり、「婚活は継続したいけれど、少し立ち止まりたい」といったニーズに応える制度です。
休会中は基本的に以下のような状態になります:
- お見合いの申し込み・紹介は停止
- 月会費の減額または無料化(結婚相談所による)
- プロフィールの非公開または休止扱い
- 担当カウンセラーとの連絡は必要最低限に
IBJなど大手連盟に所属している結婚相談所では、制度の内容が共通している部分も多いですが、料金体系やルールには差があるため、事前に確認することが重要です。
なぜ「休会」する人が増えているのか?
近年、結婚相談所を「一時的に休む」人が増加傾向にあります。IBJが2024年に発表した資料によれば、在籍会員のうち約12〜15%の人が一度は休会を経験しているとのデータもあります(※出典:IBJ公式資料より引用)。
理由としては以下のようなケースが挙げられます:
- 仕事が多忙になり、活動が難しくなった
- 婚活疲れを感じ、精神的に余裕がなくなった
- 仮交際中の相手と一度向き合いたい
- 家庭や健康など、私生活に急な変化が起こった
つまり、「休会=リタイア」ではなく、“戦略的な一時停止”として活用している人が多いのです。
休会を「逃げ」と思うのはもったいない
よくある誤解のひとつが、「休会はあきらめた人がすること」というもの。しかし実際には、活動を見直し、より良い再スタートを切るための“調整期間”として上手に利用している方も多数います。
むしろ、無理をして活動を続けてしまうことで、以下のような悪循環に陥ることもあります。
- 焦って判断が鈍る
- 相手への配慮が欠ける
- カウンセラーとの信頼関係が希薄になる
- 婚活自体に嫌気がさす
このようなリスクを避けるためにも、「自分のタイミングで立ち止まる」選択は、むしろ前向きな行動なのです。
どのタイミングで休会を考えるべきか?
結婚相談所における休会タイミングは、個人差がありますが、以下のようなシグナルが出たときは一度休会を検討してみましょう。
- 活動の手ごたえを感じられず、自己肯定感が低下している
- 連続してお見合いが失敗し、自信を失っている
- 仮交際がうまくいかず、次の一歩が怖くなっている
- 「婚活が楽しくない」と感じてしまっている
- 予定が立たず、十分な時間を婚活に使えない
一方で、「何となく気が乗らない」という理由でだらだらと休会を繰り返すのは逆効果です。休会を決めたら、期間と目的を明確にしておくことが、再スタートの質を高める鍵となります。
まとめ|第1回のポイント
- 休会制度は一時的に活動をストップし、再開のタイミングを自分で決められる仕組み
- 利用理由は多様で、ネガティブな印象を持つ必要はない
- 無理をして活動を続けるより、休会を挟むことで結果的に婚活がうまくいくケースも多い
第2回では、実際に休会する際の「メリットとデメリット」「注意すべきポイント」を詳しくご紹介していきます。あなたにとって、休会が前向きな一手になるよう、具体的なアドバイスをお届けします。
第2回:結婚相談所の休会制度を活用するメリット・デメリットとは?

前回(第1回)は、結婚相談所の「休会制度」とはどのような仕組みかを解説しました。今回はさらに一歩踏み込み、実際に休会を活用した場合のメリットとデメリット、および利用時の注意点について詳しくご紹介します。
「休会したほうがいいのかな…?」と迷っている方の判断材料になるよう、具体的な事例やポイントを交えながらお伝えしていきます。
休会制度を利用するメリット
1. 経済的な負担を抑えられる
多くの結婚相談所では、休会中の月会費が通常よりも安くなる、あるいは無料になるケースがあります。たとえば、通常月1万5,000円のところを、休会中は5,000円程度になる相談所も存在します(※各社規定による)。
「仕事やプライベートが忙しくて婚活に集中できない」という期間において、活動費を抑えながら会員ステータスを保てるのは大きなメリットです。
2. 心身のリフレッシュ期間を持てる
婚活は、想像以上にメンタルに負担がかかる活動です。特に、
- 連続でお見合いが成立しない
- 仮交際で交際終了が続く
- 成婚間近で破談になった
などの経験が重なると、精神的な疲れや自己否定感に繋がることも。
そんなときに休会を挟むことで、心を整え直し、自分自身と向き合う時間が持てます。リフレッシュ後には、新たな気持ちで再スタートを切れる人が多いのです。
3. 活動を見直し、戦略を練り直せる
休会期間を利用して、
- 自己PR文やプロフィール写真の見直し
- お相手に求める条件の再考
- カウンセラーとの面談で方向性の相談
など、活動を客観的に見直す時間に充てることができます。短期的に止まることで、長期的な成果に繋がるケースは少なくありません。
休会制度のデメリット
1. 活動の勢いが止まる
婚活では「行動量」が結果を左右します。順調に申し込みやお見合いを重ねていた流れの中で休会に入ると、勢いが止まり、再開時にペースを戻すのが難しくなることも。
「あと少し頑張っていたらご縁があったかも…」というタイミングでの休会は、見極めが難しいところです。
2. 恋愛モードからの離脱
休会期間が長引くと、「婚活スイッチ」がオフになったまま戻らなくなるケースもあります。
- 出会いを求める意欲が薄れる
- 日常に戻って婚活を先延ばしにする
- 結婚したい気持ちがぼやけてくる
このように、“恋愛脳”や“結婚マインド”が休止してしまうこともあり、再開のモチベーションが下がってしまう場合もあります。
3. 成婚のタイミングがずれる
もし交際中やお見合い調整中の状態で休会に入ってしまうと、ご縁の機会を失うこともあります。特に、仮交際相手がいた場合は注意が必要です。
「少し冷却期間を置きたい」と思っても、相手は婚活を継続している可能性が高く、休会している間に他の人と成婚してしまうことも少なくありません。
休会時に押さえておきたいポイント
休会制度を有効に活用するには、次の3つのポイントを押さえることが重要です。
① 休会の“目的”を明確にする
「とりあえず休もう」ではなく、なぜ休むのか、何を整えるのか、いつ再開するのかを自分の中でしっかり明確にしましょう。
例:
- 心を整理する時間が必要
- 婚活スタイルを見直したい
- 私生活の落ち着きを待ちたい
② 再開の目安を決めておく
1ヶ月、3ヶ月など、自分の中で具体的な再開時期を設定しておくことで、ズルズルと休会が続くことを防げます。
さらに、カウンセラーにも「○月には再開予定です」と共有しておくと、サポート体制も整えやすくなります。
③ 休会中でも“思考”は止めない
活動を止めても、「どんな人と結婚したいか」「理想の結婚生活ってどんなものか」といった思考は止めないことが大切です。
本や記事を読んで知識を深める、婚活成功者の話を聞く、などして、“結婚への意欲”は維持しておくことをおすすめします。
まとめ|第2回のポイント
- 休会は「前向きな調整期間」であり、心身や戦略をリセットできる
- 一方で、勢いの低下や再開の難しさといったデメリットも存在
- ポイントは「目的の明確化」「再開時期の設定」「思考の継続」
第3回:こんな休会はNG!?よくある失敗例とその対策

前回は、結婚相談所の休会制度を活用するメリットとデメリット、そして上手な活用方法についてお伝えしました。
今回は、実際に婚活現場でよく見られる「休会にまつわる失敗事例」と「避けるための具体的な対策」を詳しくご紹介します。
「ちょっと疲れたから」と何も考えずに休会すると、逆に婚活が長期化することも──。
そうならないために、実際の声を交えながら注意点を確認していきましょう。
失敗ケース①:気持ちが落ち込んだまま“逃げるように”休会
◆事例
30代女性。仮交際相手とすれ違いが続き、「やっぱり私は結婚できないのかも」と感じたタイミングで、衝動的に休会を申請。3ヶ月後、復帰したときには婚活に対する熱が完全に冷めてしまっていた。
◆問題点
気持ちの整理ができていないまま、問題の棚上げとして休会してしまうと、復帰のタイミングで同じ悩みに直面する可能性が高いです。
◆対策
落ち込んでいるときほど、カウンセラーに相談するのが先。心の整理→状況整理→必要なら休会という順序を守ることで、“逃げ”ではなく“戦略的な休会”に切り替わります。
失敗ケース②:「私生活が忙しいから…」となんとなく休会
◆事例
40代男性。転職活動が忙しくなることを理由に1年間の長期休会に。再開時には婚活市場での立ち位置が大きく変わっており、自分の希望条件にマッチする相手が激減していた。
◆問題点
婚活は“年齢”が大きな影響を持つ市場です。特に35歳以降の男女では、1年のブランクが大きな差となって現れることも。
◆対策
忙しい時期でも、完全に活動を止めるのではなく、ペースを落として続ける選択肢も検討を。休会は“短期間限定”で活用し、状況が許せば定期的な面談や閲覧活動を継続するのがベターです。
失敗ケース③:交際相手がいる状態で休会→関係が自然消滅
◆事例
仮交際中の30代女性。「仕事が繁忙期だから」という理由で一時休会。相手男性は継続して活動していたため、2ヶ月後に真剣交際を別の方とスタートしていた。
◆問題点
交際中に休会を選ぶと、相手との温度差や関係のフェードアウトが起きやすくなります。特に、仮交際ではまだ関係性が浅いため、連絡が滞ると終了に繋がりやすいです。
◆対策
交際中の休会は、原則NGと考えましょう。どうしても一時的に距離を置きたい場合は、相談所を通じて相手に理由と期間を丁寧に説明し、同意を得ることが必要です。
失敗ケース④:「プロフィール改善しよう」と思いながら結局何もしなかった
◆事例
20代女性。お見合いがなかなか成立せず、写真とPR文を改善しようと決意して休会。ところが、日常の忙しさに流され、何も手を付けないまま3ヶ月が経過。復帰しても状況は変わらず、再び休会を繰り返す悪循環に。
◆問題点
休会中の「やろうと思ってた」が実行されないパターンは非常に多く、結局“ただのブランク期間”になってしまいがちです。
◆対策
休会前に具体的なTODOリストを作ることが重要です。例:
- 新しいプロフィール写真を撮る日程を決める
- 自己PR文をカウンセラーと見直す
- 希望条件の優先順位を整理する
計画と期限を持って取り組むことが、成果ある休会につながります。
成功するための休会の鉄則
これまでの失敗例を踏まえて、休会を有意義にするための“5つの鉄則”を整理しておきましょう。
■ 鉄則①:目的を明確にして休会する
→「なぜ休会するのか」を自分の中で明確に言語化する。
■ 鉄則②:休会前にカウンセラーと必ず相談する
→一人で決めず、第三者の視点を取り入れることで冷静な判断ができる。
■ 鉄則③:休会期間を最初に決めておく
→ダラダラ長引かせず、「○ヶ月後に再開する」と期限を設ける。
■ 鉄則④:再開時の目標を設定しておく
→再スタートの際に迷わないよう、改善点・課題を明文化する。
■ 鉄則⑤:休会中も“結婚を意識する時間”を持つ
→本や動画、ブログなどから刺激を受け、意識を切らさない。
まとめ|第3回のポイント
- 休会は「使い方」を間違えると婚活が遠のくリスクも
- 落ち込んだ時の“逃げ”や、交際中の“自己判断”はNG
- 失敗しないためには、目的・期間・行動を明確にして活用すること
第4回:休会後の“再開婚活”で成功するための再始動戦略

これまでの回では、結婚相談所の休会制度の基本やメリット・デメリット、さらに失敗事例とその対策を紹介してきました。
最終回となる今回は、「休会後の再スタートをどう成功につなげるか?」に焦点を当て、再開時に押さえておくべきポイントを具体的にお伝えします。
婚活のリズムを取り戻すためには、再始動の“はじめの一歩”が肝心です。
なぜ「再開直後」が大切なのか?
休会明けは、言うなれば“婚活のリスタート地点”。
ただし、ブランクがある分、気持ちも環境も変化しており、以前と同じやり方では通用しないこともあります。
再開直後の姿勢が、その後の活動の質を大きく左右します。特に次のような点に注意が必要です。
- モチベーションが落ちている
- 婚活市場の動きが変わっている
- 自分自身の価値観が変化している
これらを踏まえて、準備と心構えを整えておきましょう。
ステップ①:再開前に“棚卸し”を行う
まずは、休会前の婚活を振り返るところから始めましょう。
単に「再開する」ではなく、過去の活動を棚卸しし、今後の改善ポイントを明確にすることが重要です。
◆チェック項目の一例
- お見合い成立率はどうだったか?
- 仮交際に進めた人数は?
- 交際が終了した理由に共通点はあるか?
- 自分の希望条件と実際に会っていた人のズレは?
自分の傾向を客観的に見つめることで、次の戦略が立てやすくなります。
ステップ②:プロフィールの再構築
休会明けにまず見直したいのがプロフィールです。
休会期間中に考え方や見た目、ライフスタイルに変化があった場合、それを反映していないと、再開してもお見合いが成立しにくくなる可能性があります。
◆改善ポイント例
- プロフィール写真:新しい写真で気持ちも一新!
- 自己PR:経験を活かし、より具体的で誠実な内容に。
- 希望条件:理想ばかりではなく“現実とのすり合わせ”を。
特に自己PR欄は、「休会期間中に自分を見つめ直したこと」や「今後に対する前向きな姿勢」を盛り込むと、好印象につながります。
ステップ③:婚活スケジュールを再設定する
婚活は、なんとなく始めると“だらだら活動”になりがちです。
再開時には、短期的な目標を設定しておくことで、メリハリのある活動ができます。
◆スケジュール設定例
- 1ヶ月目:週に2件お見合い申し込みをする
- 2ヶ月目:仮交際を1件以上成立させる
- 3ヶ月目:真剣交際を意識した相手と出会う
カウンセラーと相談しながら“実現可能な数値目標”を立てると、モチベーション維持にも効果的です。
ステップ④:婚活に対する“意識”をアップデートする
休会前と同じ気持ちで再開しても、婚活市場の状況や、自分の立ち位置が変わっている可能性があります。
そこで大切なのは、「今の自分に合った婚活戦略」を練り直すことです。
◆自分への問いかけ例
- 今も同じ理想像を追いかける必要がある?
- 結婚後のライフスタイルは変わっていない?
- 自分が相手に与えられる価値はどこにある?
こうした“内省”を怠らず、前回の反省を踏まえてスタートすることが、再開婚活の質を高めます。
ステップ⑤:活動初期は“量”を意識する
再開後、最初の1ヶ月間は質より量を意識しましょう。
- まずはお見合いをたくさん申し込む
- 気になる相手がいれば積極的に仮交際へ
- コミュニケーションに慣れることを優先
失敗を恐れず、“場数を踏むこと”が婚活の勘を取り戻す一番の近道です。
再開を成功に導く“前向きな心構え”
休会明けにありがちな心配や不安を払拭するためにも、以下のような考え方を持つと良いでしょう。
◆「ゼロスタート」ではなく「アップデート」だと思う
失敗や中断をネガティブに捉えすぎず、「自分の経験をアップデートする期間だった」と前向きに捉える姿勢が大切です。
◆「理想の相手」ではなく「一緒に成長できる相手」を探す
時間を置いたからこそ見える視点を大切に。完璧な相手ではなく、自分と共に歩める相手を見極める余裕が生まれます。
まとめ|第4回のポイント
- 再開時には「振り返り→見直し→再設定」の3ステップが重要
- プロフィールや希望条件を“今の自分”にアップデートする
- 最初の1ヶ月は積極的に動き、婚活の感覚を取り戻す
- 前向きな意識転換で、婚活を“第二章”として成功させる
フォリパートナー編集部