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結婚相談所の離婚率は低い?実態を詳しく解説 byフォリパートナー総研
2025.07.09

目次
~はじめに~
1.国の統計と比較した結婚相談所の離婚率
2.『離婚率』という言葉の落とし穴
3.結婚相談所が公表する「離婚率が低い」根拠とは?
4. 実際の結婚相談所利用者の声
5. 離婚率が低いからといって「絶対安心」ではない
6.結婚相談所での出会いが離婚を防ぐ理由
7.結婚相談所で結ばれた夫婦が長続きする理由
~まとめ~
~はじめに~
「結婚相談所で結婚したカップルは離婚しにくい」と耳にしたことはありませんか?

実際に、結婚相談所経由で成婚した夫婦の離婚率は、一般的な恋愛結婚に比べて低いというデータも存在します。
では、なぜそのような傾向があるのでしょうか?
このコラムでは、フォリパートナー総研が調査した内容を基に、結婚相談所の離婚率が低いと言われる理由と、実際の実態について詳しく解説していきます。
1.国の統計と比較した結婚相談所の離婚率

厚生労働省の人口動態統計によると、日本の離婚率(婚姻に対する離婚の割合)は、おおよそ35%前後。
つまり、約3組に1組が離婚している計算です。
一方で、IBJ(日本結婚相談所連盟)をはじめとした大手結婚相談所連盟が公表するデータでは、成婚後の離婚率は10%未満という結果も出ています。
もちろんすべての結婚相談所がこの数値を保証しているわけではありませんが、「成婚=離婚しにくい傾向がある」ということは、一定の信憑性があります。
2.『離婚率』という言葉の落とし穴

まず押さえておきたいのは、離婚率=「全結婚数に対して何組が離婚したか」ではなく、“年間の離婚件数 ÷ 年間の婚姻件数”という粗い計算で語られがちだということ。
たとえば厚生労働省の最新データ(2024年人口動態統計)では、婚姻件数47万組・離婚件数18万組で、おおよそ37%。この数字をそのまま「結婚したら3分の1は離婚する」と解釈するのは早計です。
- 婚姻件数と離婚件数は同じ母集団ではない
- 再婚率や年齢構成によって大きく変動する
このように、“離婚率”の定義自体が一枚岩ではありません。
結婚相談所が公表している「離婚率◯%」という数字も、算出方法が結婚相談所によって異なる点に注意が必要です。
3.結婚相談所が公表する「離婚率が低い」根拠とは?

大手連盟IBJのプレスリリースでは、「IBJ成婚カップルの離婚率はおよそ10%未満」と紹介されています。一般離婚率(約30〜35%)に比べてかなり低い数字ですが、ここでもカラクリがあります。
- 算出母数:IBJ加盟相談所で成婚退会したカップルのうち、同連盟に“報告があった”離婚件数で割っている
- 算出期間:成婚退会後1年~3年程度を対象にすることが多く、5年・10年先の追跡調査までは行っていない
つまり、登録時点で離婚歴や家族構成、性格適性をチェックされ、仲人のサポートを受け“熟度の高い”状態で結婚しているため初期離婚が少ないのは事実ですが、長期スパンでの追跡データは限定的というのが実態です。
4. 実際の結婚相談所利用者の声

ここでは、結婚相談所フォリパートナーで実際に活動された方の体験談を紹介します。
・Aさん(35歳女性/会社員)
「お互いに真剣に結婚を考えているという前提があるから、最初から価値観やライフスタイルについて深い話ができました。普通の恋愛では避けてしまいそうな話題も、自然にできるのが良かったです」
・Bさん(42歳男性/公務員)
「仲人型の相談所を利用したことで、第三者が客観的にアドバイスをくれたのが大きかった。感情的になりすぎず、冷静に判断できたからこそ、信頼できるパートナーと出会えたと思っています」
こうした体験談からも分かるように、結婚相談所は結婚への本気度が高く、サポート体制も整っているため、より安定した夫婦関係を築きやすい環境と言えるでしょう。
5. 離婚率が低いからといって「絶対安心」ではない

ただし、誤解してはいけないのが、「結婚相談所で出会えば離婚はしない」というわけではないという点です。
どれほど慎重に相手を選んでも、結婚後に見えてくる生活のギャップや、長期的なすり合わせの難しさは避けられません。相手に期待しすぎたり、自分を押し殺し続けたりすれば、やはり夫婦関係は崩れていきます。
離婚を避けるためには、出会い方以上に、結婚後の“関係の築き方”が重要です。
「相談所で出会ったから安心」ではなく、「出会った後も努力を続ける覚悟があるか」が問われているのです。
6.結婚相談所での出会いが離婚を防ぐ理由

①結婚への本気度が高い人同士が出会う
結婚相談所では、基本的に「今すぐ結婚したい」「将来を見据えた真剣交際がしたい」と考えている人しか登録していません。マッチングアプリや自然な出会いの場合、片方は遊び目的や恋愛目的であったり、温度差があることも珍しくありません。
しかし、結婚相談所では入会金や月会費、成婚料などある程度の費用を支払って活動していることからも、「結婚への覚悟がある人」が集まっていると言えるでしょう。
そのため、お互いに同じ方向を見ている者同士で交際が始まり、交際中の話し合いでも“結婚を前提としたすり合わせ”ができる点が、離婚リスクの軽減につながっています。
②結婚相談所は「交際中のサポート」があるのが強み
自然な出会いやアプリでは、交際中や結婚を決める段階で不安が出てきても、相談する相手がいないことが多いです。親や友人に相談しにくい内容(収入や性格のズレ、価値観の相違など)でも、結婚相談所のカウンセラーであれば第三者の視点でアドバイスが受けられます。
この「プロに相談できる環境」があるからこそ、気になる点をうやむやにせず、納得した上で結婚できるのです。結婚後に「こんなはずじゃなかった…」とならないための“すり合わせ”の機会を、相談所はしっかり用意してくれています。
また、成婚退会前には「将来の生活設計」や「家族観」など、踏み込んだ確認をカウンセラーがサポートしてくれることも、離婚リスクを下げる理由のひとつと言えるでしょう。
③「お見合い結婚」と「恋愛結婚」の違い
厚労省などの調査では、「恋愛結婚よりもお見合い結婚の方が離婚率が低い」というデータが存在します。恋愛結婚は、恋愛感情に重きを置く分、相手の条件や生活設計に対するすり合わせが後回しになりやすい傾向があります。
一方で、お見合い結婚(特に結婚相談所経由)は、最初から「条件」や「結婚の意思」が明確で、かつ“家族になるための擦り合わせ”が丁寧に行われるという違いがあります。
お互いの価値観や将来像を話し合いながら関係を築いていくスタイルが、実は“持続可能な夫婦関係”につながりやすいのです。
ここでは、結婚相談所を通じた結婚が、なぜ「離婚しにくい」と言われるのか、具体的な理由と背景をさらに深掘りしていきます。実際に成婚退会後の夫婦関係が良好であるケースが多い理由には、いくつかの共通点があります。
④価値観のすり合わせが事前に行われている
結婚相談所では、交際中に「真剣交際」「成婚」という明確なステップが存在します。成婚まで進むには、将来の住まいや働き方、家計の管理方法、子どもを持つかどうか、親との付き合い方など、具体的なライフスタイルについてのすり合わせが避けて通れません。
このプロセスは、恋愛結婚では曖昧になりがちな部分。結婚後に「そんな話聞いてない!」というすれ違いが起こる原因になりがちですが、結婚相談所を通じた婚活ではそれが起こりにくい仕組みになっています。
⑤カウンセラーによる第三者の視点が入る
結婚相談所では、交際中にカウンセラーが間に入って関係の進展をサポートします。価値観の違いや不安、ちょっとした誤解が起こったときでも、当人同士で感情的にぶつかる前に、第三者の視点でフォローが入ることが多いのです。
恋愛だけに依存した関係では「好きか嫌いか」や「気持ちの温度差」で揉めることがあっても、結婚相談所の婚活では「どうすればより良い関係になるか」を話し合う空気が生まれやすくなります。これが、結婚後の安定感にもつながっているのです。
⑥結婚後の「ギャップ」が少ない
「恋愛モード」で突っ走って結婚したカップルが直面しやすいのが、結婚後の“現実”とのギャップです。家事分担の価値観や、金銭感覚、親戚との関係などで揉めるケースも少なくありません。
一方、結婚相談所での交際は、早い段階から「生活を共にする目線」で話を進めるため、結婚後に「え、こんな人だったの!?」という驚きが少なく、安心感が得られやすいというメリットがあります。
⑦「条件だけじゃない部分」を大事にしている
結婚相談所で活動している人は、「条件」でのマッチングも大切にしつつ、最終的には「人柄」や「価値観の一致」を重視する傾向が強くなります。
例えば、最初は年収や容姿などのスペックで申し込み・申し受けが行われたとしても、仮交際・真剣交際と進むにつれ、「安心感があるか」「話しやすいか」「信頼できるか」といった内面的な魅力が最終判断の鍵になります。
この“条件から入って内面で決める”というステップが、長続きする結婚に非常に有効に働くのです。
7.結婚相談所で結ばれた夫婦が長続きする理由

ここまで、結婚相談所を通じた結婚がなぜ離婚率が低い傾向にあるのか、その背景をさまざまな角度から見てきました。最終回となるこの回では、結婚相談所を活用して結ばれたカップルたちが、どのようにして結婚生活を築いているのか、そしてその中にある“長続きのヒント”について詳しく解説します。
①共通認識のもとでのスタートが強い
結婚相談所を通じた交際は、「結婚したい」という強い目的意識のある者同士が出会っています。つまり、最初から“結婚を前提にした交際”であるため、相手のライフプランや価値観に対する確認・調整が早い段階で行われます。
一般的な恋愛では、「好き」から始まり、数年付き合ってから結婚を考えるケースが多いため、価値観の不一致に後から気づくことも多いですが、相談所婚では最初から“譲れない条件”や“理想の結婚像”が明確になっているため、すれ違いが少なく、スタートラインが整っていることが、長続きにつながっています。
②カウンセラーの第三者的視点が効いている
成婚までのプロセスにおいて、相談所ではカウンセラーが中立の立場からアドバイスをします。たとえば、「お互い言いづらいこと」や「感情的になりやすい場面」でも、カウンセラーがクッションとなってサポートすることで、冷静な判断ができるようになります。
この経験は、成婚後の生活にも活きてきます。結婚生活には避けられないすれ違いや意見の対立がありますが、相談所婚の経験者たちは、「感情に流されない視点を持つことの大切さ」を体感しているため、自分たちだけで解決できる力も備えていることが多いのです。
③“結婚観”を重視したマッチングが土台
結婚相談所でのマッチングは、ルックスや趣味だけでなく、“結婚後の生活をどう描くか”といった視点を重視しています。
たとえば、「共働きを希望するか」「育児に対する考え方」「両親との同居の可否」「将来的に住みたい地域」など、かなり具体的なライフプランをすり合わせた上でマッチングが成立しています。これにより、成婚後のすれ違いが起きにくく、日常生活でも価値観のズレを感じにくくなります。
④ 長期的視点を持って“選んでいる”
恋愛結婚に比べて、相談所婚は「その場の感情」よりも「長期的に安心して人生を共にできるか」が重視されます。そのため、容姿の好みや一時的な盛り上がりよりも、「この人となら困難も乗り越えられそう」「信頼できる人だ」と思えるかどうかを基準に相手を選ぶ傾向があります。
これは、結婚後に生じるさまざまな局面──子育て、転職、親の介護など──を支え合う際に、非常に大きな強みとなります。
⑤ 離婚のリスクを軽減する“準備”ができている
多くの結婚相談所では、交際中から「価値観のすり合わせ」や「結婚後の生活設計」についてのアドバイスを行っています。また、真剣交際に進む際には、結婚後の家計管理、仕事の継続、子供に対する考え方など、非常にリアルな話を早い段階からすることが推奨されます。
これによって、「思っていた結婚と違った」という後悔やすれ違いが減り、結果として離婚率の低さにつながっているのです。
~まとめ~

結婚相談所を通じて結ばれた夫婦は、「準備された結婚」「価値観の共有」「相互理解の深さ」という土台のうえに、結婚生活を築いています。恋愛結婚が悪いわけではありませんが、相談所婚には、より“計画的に幸せを築く手段”としての強みがあるのです。
これから婚活を始める方や、結婚に対して慎重になっている方は、「恋に落ちる」ではなく「信頼から始まる」結婚を一度考えてみるのも、新しい未来への一歩になるかもしれません。
フォリパートナー編集部
フォリパートナー総研監修
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