男性の約3人に1人が「生涯未婚」——
データで読み解く、日本の生涯未婚率の真実
結婚できない時代?それとも「しない」時代? 40年で11倍になった数字の背景
この記事のポイント
- 2020年の生涯未婚率(50歳時未婚率)は男性28.3%・女性17.8%(令和4年版 少子化社会対策白書)
- 1980年比で男性は約11倍、女性は約4倍に急増
- 2040年には男性30%超・女性20%超に達すると推計(国立社会保障・人口問題研究所)
- 未婚の最大の理由は「適当な相手に巡り会えない」——出会いの仕組みが鍵
- 婚活市場に飛び込むなら、タイミングが重要。30代前半が成婚率のピーク
SECTION 01 生涯未婚率とは何か——まず数字を正しく理解する
「生涯未婚率」とは、50歳時点で一度も結婚したことのない人の割合を示す統計指標です。2019年以降、日本政府は正式名称を「50歳時未婚率」に改めましたが、一般的には「生涯未婚率」として広く使われています。
「50歳になるまで結婚しなかった人は、その後も結婚しない可能性が高い」という前提のもと、45〜49歳と50〜54歳の未婚率の平均値として算出されます。離婚・死別した方は「未婚」には含まれない点もポイントです。
男性3割・女性2割近くが「生涯未婚」——。この数字を見て、あなたはどう感じますか? 「多い」と感じる方は多いでしょう。実は1980年には男性わずか2.6%、女性4.5%だった数字が、わずか40年でこれほどまでに膨れ上がっているのです。
SECTION 02 40年間の推移——静かに、しかし確実に上がり続けた数字
下のグラフは、1980年から2020年にかけての生涯未婚率の推移を示しています。1990年代以降、増加ペースが急激に上昇していることが一目でわかります。バブル崩壊・就職氷河期・非正規雇用の拡大——社会の変化がそのまま「未婚率」という数字に刻まれています。
特筆すべきは、女性の上昇が近年急加速している点です。2000年に5.8%だった女性の生涯未婚率は2020年に17.8%と約3倍になりました。女性の社会進出・経済的自立が進むにつれ、「結婚しなければならない」という意識が薄れていることも背景にあります。
SECTION 03 年代別未婚率——30代後半でも半数近くが未婚の現実
生涯未婚率は「50歳時点」の指標ですが、各年齢帯の未婚率を見ると、より切実な現状が浮かび上がります。2020年の国勢調査データをご覧ください。
| 年齢 | 男性 未婚率 | 女性 未婚率 | 1980年比(男性) |
|---|---|---|---|
| 25〜29歳 | 76.4% | 65.8% | +21.2pt |
| 30〜34歳 | 51.8% | 38.5% | +30.3pt |
| 35〜39歳 | 38.5% | 26.2% | +30.0pt |
| 40〜44歳 | 30.6% | 20.4% | +22.0pt(参考) |
出典:令和2年(2020年)国勢調査(総務省統計局)/ 1980年比は日本大百科全書データより
30〜34歳の男性で半数以上(51.8%)が未婚という数字は、約40年前(1980年:21.5%)の2.4倍に相当します。「結婚は30代前半まで」という従来の感覚はすでに過去のものとなり、現代の婚活は30代後半からも十分に可能な時代になっています。
SECTION 04 なぜ結婚しないのか——「できない」と「しない」の両方がある
生涯未婚率の上昇には、「結婚できない」(不本意未婚)と「結婚しない」(選択的非婚)の2種類があります。では、実際に独身でいる人たちはどんな理由を挙げているのでしょうか。
国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査(2021年)」によると、25〜34歳の未婚者が独身にとどまっている理由のトップは、男女ともに「適当な相手にめぐり合わない」でした。これは1990年代から一貫してトップに居続けています。
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1適当な相手にめぐり合わない男女共通 1位
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2まだ若すぎる・必要性を感じない男女共通 上位
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3自由や気楽さを失いたくない近年急増
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4経済的に余裕がない男性で顕著
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5結婚にメリットを感じない2024年調査でトップに浮上
出典:国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」(2021年)など各調査をもとに作成
注目すべきは、2024年の一部調査で「結婚にメリットを感じない」がトップに浮上したという事実です。これは、かつての「結婚=幸せへの道」という共通認識が崩れ、個人の価値観が多様化してきたことを示しています。
また、「一生結婚するつもりはない」と回答した未婚者の割合は、1987年の男性4.5%・女性4.6%から、2021年には男性17.3%・女性14.6%へと急増しており(同研究所調査)、選択的非婚の層が確実に増えていることも見えてきます。
婚活カウンセラーからの視点
「適当な相手にめぐり合えない」という理由が30年以上トップであり続けているという事実は、非常に重要です。これが示すのは、「結婚したい意志はある」が「出会いの仕組みが整っていない」という構造的な課題です。マッチングアプリや婚活パーティーが普及した現代でも、この問題が解消されていないことは、単なる「出会いの場」の提供だけでは不十分であることを物語っています。必要なのは、自分に合った相手と確実に出会える仕組みと伴走のサポートなのです。
SECTION 05 2040年・2050年——未来の生涯未婚率はどうなるか
国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、生涯未婚率はこのまま上昇を続け、2040年には男性で30%を超え、女性でも20%に迫ると予測されています。男性の3人に1人が「生涯未婚」という時代が目前に迫っています。
📊 生涯未婚率の将来推計
この数字が示す社会的な影響は計り知れません。未婚率の上昇は少子化の深刻化・税収の減少・社会保障費の増大・高齢単身世帯の急増などと連鎖します。2050年には、65歳以上の男性の独居世帯のうち約60%が未婚者になるという推計(同研究所)もあり、老後の孤立という問題も深刻です。
政府も危機感を持ち、こども家庭庁を設立し少子化・婚姻数増加への取り組みを強化しています。2023年の婚姻件数は47万4,741組と、前年から約3万組の減少を記録(厚生労働省「人口動態統計」)。1970年代前半に年間100万組超だった婚姻件数が、半世紀で半分以下になった現実は重くのしかかります。
SECTION 06 婚活に踏み出すなら——データが示す「タイミング」の重要性
ここまで見てきたデータは、一見すると暗い話ばかりのように思えます。しかし、婚活カウンセラーとしての経験から言えば、これらの数字には「今こそ婚活を始めるべき理由」が詰まっています。
まず、30代前半の未婚率が51.8%(男性)ということは、婚活市場には出会えていない独身者が大勢いるということでもあります。「結婚したいけど相手がいない」という方は、あなたの周囲にも多いはずです。
次に、「一生結婚するつもりはない」という人が増えているとはいえ、それでも約8割以上の未婚者はいずれ結婚することを希望しています(国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査」2021年)。結婚を望む人は確かにいる——だからこそ、「出会えるかどうか」が唯一の勝負どころなのです。
「不本意未婚」を避けるために——婚活のゴールデンタイム
結婚相談所の成婚データを見ると、成婚率が最も高いのは30代前半(男性:30〜34歳、女性:28〜32歳あたり)です。これは「若さ」だけの問題ではなく、「自分がどんな人と生きたいかを語れる言葉と、相手に向き合える心の余裕が揃う時期」だからです。ただし、40代以降でも結婚は十分に可能であり、フォリパートナーでも多くの方が40代で成婚されています。大切なのは年齢ではなく、「今、動くかどうか」です。生涯未婚率が上昇する社会の中で、「いつか出会える」という受け身の姿勢は最大のリスクかもしれません。
「適当な相手にめぐり合えない」が30年以上も最大の未婚理由であり続けているという事実は、裏を返せば「出会いさえ作れれば、結婚できる可能性は十分にある」ということを意味しています。婚活とは、その「出会いの仕組み」を自分でデザインすることです。
まとめ——数字の向こうにある、あなた自身の選択
2020年に男性28.3%・女性17.8%に達した生涯未婚率は、1980年比でそれぞれ約11倍・4倍という急上昇を遂げています。この数字は今後も上昇を続け、2040年代には男性の3人に1人以上が「生涯未婚」となる見通しです。
しかし、これは「結婚が難しい時代」を意味するのではなく、「自分から動かなければ出会えない時代」になったということです。出会いは自然発生するものではなく、仕組みと行動の中にあります。
生涯未婚率という数字を、「他人事」ではなく「自分事」として受け取ったとき——そこに、婚活の最初の一歩があるのではないでしょうか。



