「結婚はコスパが悪い?」若者7割時代に考える結婚の価値

【第1回】「結婚のコスパとは?」〜若者が感じる“コスパの悪さ”の正体と、本当に大切な視点〜

「結婚はコスパが悪い」
この言葉が今、多くの若者の間で語られています。
ニュースでも報じられているように、若い世代の約7割が「結婚は効率が悪い」「時間・お金・労力に見合わない」と感じているという調査結果が出ています(参照:Yahoo!ニュース)。

「結婚はコスパ悪いという若者が7割」効率や正解を求める若者が陥る選択的無行動

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/60e79536632701c0619de044430aa3a83dedacb9


確かに、仕事・趣味・交友関係・自己実現――これらすべてを満たしながら結婚や家庭を築くのは簡単ではありません。

でも、本当に「結婚そのものがコスパが悪い」のか?
それとも、“結婚の価値を測る尺度”が誤っているのか?
婚活カウンセラーとして、この記事では「コスパ」という言葉の意味をしっかり整理しながら、結婚と人生の価値を見直す視点を丁寧にお伝えします。


■ ❶ そもそも「コスパ」とは何を測る尺度か?

私たちが日常で使う「コスパ(コストパフォーマンス)」という言葉は、
投入した“コスト”に対して得られる“価値”や“満足度”の割合を意味します。

例えば
・1時間並んで食べたラーメンの味
・お金をかけた映画の感動
・習い事に使った時間と上達度合い

これらの体験は、感情と時間のバランスで測られます。

一方、結婚について「コスパが悪い」と言われるとき、そこに含まれているコストは次のようなものです。

✔ 婚活に費やした時間
✔ デートや交際にかかる労力
✔ 結婚式や生活準備の費用
✔ 子育てや住宅ローンなどの負担
✔ 自由時間の減少

こうして見ると、確かに結婚はお金も時間も心も使います。
しかし、ここで見落としてはいけないのは、
得られる価値”の視点が抜け落ちていることです。


■ ❷ 結婚で得られる価値とは何か?

結婚によって得られる価値は、極めて多様です。
「幸せ」という言葉だけでは測れません。具体的には以下のようなものが挙げられます。

◆ 家庭という安心感

・日常の生活を共有できる相手
・体調や気持ちを分かち合える存在
・困難な時に支え合える関係

◆ 心理的な充足感

・“安心される人”としての役割
・自己肯定感の向上
・人生のパートナーとして認め合う喜び

◆ 社会的役割・アイデンティティ

・家族という単位での居場所
・子育てという人生の大きな喜びと責任
・世代を超えたつながり

これらの価値は数字や時間で測れるものではありません。
だからこそ「コスパ」という言葉で単純に評価することは難しいのです。

結婚によって得られる価値は、
短期的な得失ではなく、長期的な人生の満足度に影響するものです。
若い時に見る「効率」とはまったく異なる尺度で評価する必要があります。


■ ❸ 若者が「結婚はコスパが悪い」と感じる背景

では、なぜ多くの若者が「結婚は効率が悪い」と感じるのでしょうか。
婚活カウンセラーとして多くの相談を聞いてきたところ、主に次のような理由があると感じています。

① 結婚の価値を“短期的”に捉えている

現代社会は「すぐに結果が出るもの」に価値を置く傾向があります。
スマホのマッチングアプリやSNSが普及し、
気軽な出会いと簡単なやりとりが日常になっているほど、
「長期的な関係構築」は遠い世界のように感じられてしまうのです。

② 将来不安が強く、結婚の先にあるものが見えにくい

・収入の不安
・住宅の問題
・子育てコスト
・仕事と家庭の両立
こうした現実的な課題が、結婚後の生活への不安を強めています。
将来を描きにくいと、結婚自体の価値が低く見えてしまうのです。

③ 経験不足による誤った比較

例えば、友人の恋愛を見て
「結婚しなくても楽しい瞬間はある」
という比較をしてしまうと、
「結婚=制約」という図式だけが残ってしまいます。

このように、
若者が感じる「コスパの悪さ」は、
結婚そのものの価値が低いからではなく、
価値を測る尺度が“短期的・単純化された基準”になってしまっているから
です。


■ ❹ 婚活カウンセラーが思う「本当の結婚のコスパ」

私がカウンセリングで伝えたいのは、
結婚の価値を「効率や正解」だけで測ろうとすることの危うさです。

結婚生活は、確かに
・時間を使う
・労力を費やす
・お金がかかる

でも同時に、

・安心できる帰る場所
・人生の景色を共有する相手
・喜びや困難を一緒に乗り越えるパートナー
・未来の家族

これらは「短期・効率」で評価できるものではありません。

“本当のコスパ”は、
結婚後の人生全体を豊かにする視点で評価することだと私は考えています。

そして婚活においては、
「出会いがない」と嘆くだけでなく、
「どんな価値を結婚に求めているか」を可視化し、
その価値に向かって戦略的に動くことが大切です。


第1回まとめ

今回の記事では、

・「結婚はコスパが悪い」と感じる背景
・結婚で得られる価値は数字では測れないという視点
・短期的な尺度で結婚を評価するリスク
・婚活カウンセラーとしての「本当の結婚のコスパ」観

をお伝えしました。

次回は 第2回:結婚のコスパを高める婚活戦略(男女別・年代別) として、
✔ 男性が考えるべきコスパのポイント
✔ 女性が考えるべきコスパのポイント
✔ 20代・30代・40代での婚活価値設計の違い
を深掘りしていきます。

【第2回】結婚のコスパを高める婚活戦略〜男女別・年代別に見る「損しない結婚」の考え方〜

「結婚はコスパが悪い」
そう感じてしまう背景には、結婚そのものではなく、
“選び方・進め方を知らないまま消耗している婚活”があります。

婚活カウンセラーとして多くの現場を見てきて感じるのは、
結婚のコスパを下げている原因の多くが、
「相手」ではなく「婚活の設計」にあるという事実です。

この回では、
✔ 男女別の視点
✔ 年代別の婚活設計
から、「結婚のコスパ」を現実的に高める考え方を整理します。


■ ❶ 男性が陥りやすい「コスパが悪くなる婚活」

男性の婚活相談で多いのが、次のような声です。

・デート代ばかりかかる
・何人会っても結婚に繋がらない
・時間だけが過ぎていく

この状態が続くと、
「結婚=コスパが悪い」という認識が強化されてしまいます。

男性がやりがちなNGパターン

✔ 恋愛目的と結婚目的が曖昧
✔ 相手の条件より“気分”で選ぶ
✔ 結婚観の確認を先延ばしにする

これでは、
どれだけ出会っても“結婚に近づく効率”は上がりません。

コスパを高める男性の婚活思考

✔ 交際初期から結婚観を確認する
✔ 「楽しいか」より「一緒に生活できるか」で判断
✔ 自分が提供できる価値(時間・安定・協力)を理解する

男性の場合、
恋愛を長引かせない設計こそが、結婚のコスパを高める最大のポイントです。


■ ❷ 女性が感じやすい「結婚のコスパ不安」

女性側の相談では、
「時間を無駄にしたくない」という声が非常に多く聞かれます。

・いい人だけど決断してくれない
・将来の話を避けられる
・年齢だけが進んでいく

この状態は、
感情的にも時間的にも“コスパ最悪”に感じてしまいます。

女性が消耗しやすい原因

✔ 相手に合わせすぎる
✔ 本音や希望を言えない
✔ 見切るタイミングを逃す

コスパを高める女性の婚活思考

✔ 結婚したい時期を言語化する
✔ 相手の行動を見る(言葉より行動)
✔ 「待つ婚活」から「選ぶ婚活」へ切り替える

女性にとっての結婚のコスパは、
「我慢しないこと」「時間を浪費しないこと」で大きく改善します。


■ ❸ 年代別に見る「結婚のコスパ設計」

20代:経験と選択肢を増やす時期

20代は、
・恋愛経験
・自己理解
・人を見る目
を育てる重要な期間です。

結婚を急がなくてもいいですが、
「何もしない」のが最もコスパが悪い選択になります。


30代:最も分かれ道になる時期

30代は、
結婚のコスパが「設計次第で天と地ほど変わる」年代です。

・条件と現実のすり合わせ
・結婚時期の明確化
・相手選びの軸を一本にする

ここを曖昧にすると、
時間も感情も大きく消耗します。


40代以降:量より質の婚活へ

40代以降は、
出会いの数より「合う相手を見極める力」が重要になります。

✔ 条件を削りすぎない
✔ 生活価値観を重視
✔ 人生を共有できるかで判断

この切り替えができる人ほど、
「結婚はコスパが悪い」という感覚から抜け出せます。


■ ❹ 結婚のコスパを下げる最大の原因は「選択的無行動」

ニュースでも触れられている
「選択的無行動」――
つまり、

失敗したくないから何もしない
正解が見えないから動かない

この状態こそ、
婚活において最もコスパが悪い選択です。

行動しなければ、
✔ 失敗はしない
✔ 傷つくこともない

ですが同時に、
✔ 成功もない
✔ 未来も変わらない

という現実が続きます。


■ ❺ 婚活カウンセラーが伝えたいこと

結婚のコスパとは、
「最小の努力で最大の幸せを得ること」ではありません。

✔ 無駄な遠回りを減らす
✔ 自分に合わない関係を早く手放す
✔ 人生全体の満足度を上げる

この視点で考えたとき、
正しい婚活はむしろ“コスパが良い選択”になります。


✨ 第2回まとめ

第2回では、

・男女別に見る結婚のコスパが下がる原因
・年代別の婚活設計
・選択的無行動のリスク
・結婚のコスパを高める具体思考

をお伝えしました。

次回は

第3回:結婚のコスパは本当に悪いのか?人生全体から見た結婚の価値

として、
短期視点と長期視点の違い、
そして「結婚しない選択」のコスパについても踏み込みます。

【第3回】結婚のコスパは本当に悪いのか?〜人生全体から見た「結婚しない選択」との比較〜

「結婚はコスパが悪い」
この言葉が成立してしまう最大の理由は、
結婚を“短期的な損得”で評価していることにあります。

この回では、あえて視点を引いて、
「結婚する人生」と「結婚しない人生」を
人生全体のコスパという観点から比較してみます。


■ ❶ 短期視点で見ると、結婚は確かにコスパが悪い

正直に言えば、
短期的に見れば結婚はコスパが良い選択とは言えません。

・婚活に時間がかかる
・お金も精神的エネルギーも使う
・自由な時間は減る
・相手に合わせる必要が出てくる

一人で生きる方が、
✔ 自由
✔ 効率的
✔ トラブルが少ない

と感じるのは自然です。

だから若者が
「今は結婚しない方が合理的」
と判断するのも、決して間違いではありません。

問題は、
その短期視点のまま人生を評価し続けてしまうことです。


■ ❷ 長期視点で見ると、コスパの評価は逆転する

婚活カウンセラーとして多くの人生を見てきて感じるのは、
40代・50代以降になると、
「結婚=コスパが悪い」という評価が逆転するケースが非常に多いことです。

結婚している人が得ているもの

・精神的な安定
・孤独の軽減
・体調不良や困難時の支え
・老後の生活設計のしやすさ
・人生の出来事を共有できる相手

これらは、
若い頃には想像しにくい価値ですが、
年齢を重ねるほど“効いてくる”資産です。


■ ❸ 「結婚しない人生」のコスパが悪くなる瞬間

結婚しない選択自体が悪いわけではありません。
問題になるのは、次のような状態です。

✔ 本当は結婚したかった
✔ でも動かなかった
✔ 気づいたら選択肢が減っていた

この場合、
「選ばなかった」のではなく、
「選べなくなった」人生になります。

ニュースで言う「選択的無行動」とは、
まさにこの状態です。

何もしないことで失敗を避けたつもりが、
未来の選択肢そのものを失っている

これこそ、
人生全体で見たときの最大の“コスパの悪さ”です。


■ ❹ 結婚のコスパを下げるのは「理想」ではなく「放置」

よくある誤解があります。

理想が高いと結婚できない
だからコスパが悪くなる

実際は違います。
コスパを下げているのは、
理想を放置したまま行動しないことです。

・何を大事にしたいのか
・どこは妥協できるのか
・どんな人生を送りたいのか

これを言語化せず、
「いつかいい人がいれば」と思っている状態が、
最も時間も感情も浪費します。


■ ❺ 婚活カウンセラーが見る「本当にコスパが良い人生」

本当にコスパが良い人生とは、
最短距離で楽をする人生ではありません。

✔ 自分で選んだ納得感がある
✔ 後悔が少ない
✔ 孤独を一人で抱え込まない
✔ 喜びを共有できる

この状態を作れるなら、
結婚は“コスパが悪い選択”どころか、
人生の満足度を大きく押し上げる投資になります。


■ ❻ 結婚のコスパを考えるときに持つべき問い

最後に、
「結婚のコスパとは?」を考える上で、
ぜひ自分に問いかけてほしい質問があります。

・10年後の自分は、今の選択をどう思うか
・孤独と自由、どちらを重く感じるか
・誰とも人生を共有しない未来を選びたいか
・動かなかった後悔と、挑戦した後悔、どちらが怖いか

この問いに向き合ったとき、
結婚のコスパの見え方は大きく変わります。


✨ 第3回まとめ

第3回では、

・短期視点と長期視点で変わる結婚のコスパ
・結婚しない人生がコスパ悪化する瞬間
・選択的無行動の本当のリスク
・人生全体から見た結婚の価値

をお伝えしました。

次回はいよいよ最終回です。

第4回(最終回)

結婚のコスパを高める最終結論|後悔しないための行動指針

【第4回・最終回】結婚のコスパを高める最終結論〜後悔しないために、いま取るべき行動指針〜

ここまで「結婚のコスパとは?」というテーマで、
若者が感じる合理性・効率性の正体と、
結婚を人生全体でどう捉えるべきかを整理してきました。

最終回では、
婚活カウンセラーとして伝えたい“結論”と、後悔しないための行動指針を明確にします。


■ ❶ 結婚のコスパを下げている本当の原因

改めて整理すると、
結婚そのものがコスパを悪くしているのではありません。

本当の原因は、
「考え続けて、動かないこと」です。

・正解が分からない
・失敗したくない
・もっと条件の良い選択があるかもしれない

この状態が続くほど、
時間だけが静かに過ぎ、
選択肢は減っていきます。

ニュースで指摘されている「選択的無行動」とは、
まさに
損をしないために、何も選ばない”という行動

しかし人生において、
何も選ばないことは、
最も大きな機会損失になることが多いのです。


■ ❷ 「結婚のコスパ」を正しく定義し直す

婚活カウンセラーとして考える
正しい結婚のコスパの定義は、こうです。

結婚のコスパ=
人生の満足度を、どれだけ長期的に底上げできるか

短期的な自由や快適さではなく、
・孤独への耐性
・精神的な安定
・人生の出来事を共有できる相手
・困難な局面での支え

こうした価値を含めて評価したとき、
結婚は「割に合わない選択」ではなくなります。


■ ❸ 結婚のコスパを高める人がやっている3つのこと

実際に、
「結婚してよかった」と感じている人たちには、
明確な共通点があります。

① 完璧な正解を探さない

結婚に“100点の相手”はいません。
60〜70点でも、
一緒に調整できる相手を選んでいます。

② 自分の人生軸を言語化している

・どんな生活をしたいか
・何を大事にしたいか
・何は譲れないか

これが整理できている人ほど、
婚活の無駄打ちが減ります。

③ 行動の期限を決めている

「そのうち考える」ではなく、
・〇ヶ月で方向性を決める
・合わなければ次に進む

こうした区切りが、
結果的にコスパを上げています。


■ ❹ 結婚する・しないは「正解」ではなく「選択」

大切なのは、
結婚すること自体をゴールにしないことです。

結婚しない人生を選ぶのも、
立派な選択です。

ただしそれは、
「動いた上で、納得して選ぶ」ことが前提。

・怖いから動かない
・失敗したくないから保留
・考えるのが面倒だから先送り

この状態だけは、
将来の後悔につながりやすい。


■ ❺ 婚活カウンセラーからの最後のメッセージ

結婚のコスパを考えるとき、
一番避けたいのは、

「本当は欲しかったのに、何もしなかった」

という後悔です。

結婚は、
効率の良し悪しで測るものではありません。

自分の人生を、誰とどう生きたいか。
それを考え、
少しでも動いた人だけが、
納得のいく選択に辿り着けます。

行動した結果、
「結婚しない」を選ぶのと、
何もしないまま年を重ねるのとでは、
人生の納得感はまったく違います。


■ ❻ 「結婚のコスパとは?」最終結論

最後に、この記事全体の結論です。

✔ 結婚は短期的にはコスパが悪く見える
✔ 長期的には人生の満足度を高めやすい
✔ 最大のコスパ悪は“選択的無行動”
✔ 正解より、納得できる選択が重要

結婚のコスパとは、
損得ではなく、後悔の少なさ

これが、
婚活現場で見てきたリアルな答えです。


✨ 最終まとめ

「結婚はコスパが悪い」という言葉に、
違和感を覚えたなら、
それはあなたが人生を真剣に考えている証拠。

効率を求める時代だからこそ、
あえて
人と人生を共有する価値に目を向けてみてください。

結婚する・しないに関わらず、
“自分で選んだ人生”は、
必ずコスパの良い人生になります。

フォリパートナー編集部

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